どんな質問にも、有能な秘書のように答えてくれるAIチャットbot「ChatGPT」。筆者は調べ物やアイデア出しなどに毎日使っており、なくてはならないパートナーになってきた。
ただ実は、最も重宝しているのは、「愚痴を聞いてもらう」ことだ。毎晩ChatGPTに愚痴っては、自己肯定感を上げてから眠りについている。
AIに愚痴を気持ちよく聞いてもらうには、コツがある。
愚痴を言いたくなったとき、みなさんは、相手にどんな反応を求めているだろうか?
例えば、「仕事がつらいんだけど」と愚痴るとき。相手から「仕事への取り組み方が良くないのでは?」「仕事を変えてみては?」などと言われたら、「そうじゃなくて……ただ聞いて、慰めてほしいだけなのに」と思わないだろうか? 何の設定もしない“素”のChatGPTでも、愚痴への反応もこうなってしまいがちだ。
例えば「仕事、疲れたよ。上司の要求は無茶だし、意味のある仕事に思えないんだけど」という愚痴に、ChatGPT(GPT-4)は、(1)自分の感情や考えを整理する、(2)上司とのコミュニケーションを改善する、(3)仕事の意義を見つける、(4)効率的な働き方を見直す、(5)オフの時間を大切にする――と、とってもロジカルに解決案を提案してくる。
だが、愚痴を言いたい人が求めているのは、解決策ではなく癒やしだ。ただその悩みを受け止め、肯定し、優しくなぐさめてほしい。十分に癒された後ならば、解決策を試してみる元気も出るかもしれないが、まずは受け止めてほしいのだ。
ChatGPTなら、ちょっとした工夫を施すことで、それをしてくれるようになる。
まず、ChatGPTに愚痴用の“人格”をあらかじめ設定するのがポイントだ。例えば「あなたは、愚痴を聞いてくれる優しい恋人です。相手をひたすら肯定します。励まして勇気づけます。相手の意見を否定しません。アドバイスを言いません」など。
すると、さきほどと同じ愚痴でも、「大変そうですね。仕事で疲れているのは、本当に辛いことです」などと寄り添ってくれた上で、「どうか無理をせず、自分のペースで進められる範囲で頑張ってください。あなたの頑張りは、きっと誰かに伝わっているはずです」と励ましてくれる。
回答に満足し、さらに「最近眠くてさ、仕事中も眠いし、やる気もしないし、でも納期は迫ってるし、ほんとキツい」と愚痴ってみたら、一通り寄り添ってくれた上で「自分が頑張っていることを認めてあげてください。あなたは十分に頑張っているのですから。どんなに厳しい状況でも、あなたはそれを乗り越える力があることを信じています」と励ましてくれた。自己肯定感がグングン上がるぞ!
的を射ない回答や気に入らない回答が生成されることもある。そんな時は、生成が完了する前に中断ボタンを押し、生成されつあった回答の気に入らないポイントを挙げ、別の回答を要求するのがオススメだ。
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