3D Pop Up Cardでは若干の制約はあるものの、曲線のある図形も指定可能だ。グリッドに従って図形を作ってから、曲線の滑らかさを調整する制御メニュー「Subdivision」「Subdiv X limit」を調整する。
文字の入力もできる。制御メニューの「Text」で文字やサイズなどを指定して「+Add」をクリックし、紙面に置く。そこから右ドラッグで好きな場所に移動して左クリックすると、入力した文字列の形でfacesやpull、holeが実行される。
なお、以下の例では「ITmedia」と入力したのだが、「i」は下の部分が宙に浮いた状態になってしまった。このように実際の紙では再現不可能な形になることもあるので、注意が必要だ。
気に入るデザインを3D Pop Up Card上で作れたら、次は本物の紙細工を作ってみるのがいいだろう。その際に必要な設計図は、制御メニューの一番上にある「画像」をクリックすると、折り線などが入った設計図をPNG画像でダウンロードできる。設計図の実線を切り、長破線を谷折り、短破線を山折りすれば、デザイン通りの紙細工が完成する。
さらにデザインのデータを画面左の「Save」で保存しておき、後日「Load」で読み込むと途中から再開したり、発展させた別のデザインを作ったりできる。また、あらかじめ「House」「Bath」「CubeWave」といった凝ったデザインも用意されているので、それらをベースにするのもいい。
3D Pop Up Cardは、米Yahoo!社でテクニカルリードを務めるYu-Chih Chang氏の作品だ。先ほどの「i」のように実現不可能なデザインを画面上で許してしまうなど、詰めの甘い部分はあるが、Experiments with Googleの実験的なコンテンツなので問題ないだろう。
このコンテンツを例えるなら、3D対応の紙細工版CAD(Computer Aided Design/コンピュータ支援設計)といったところだ。3DグラフィックスをWebブラウザ上でレンダリングする技術「WebGL」などを活用している。ここまで実用性のあるツールがWebブラウザで動くということを示す優れた教材といえる。ソースコードなどはGitHubで公開されているので、参考にしてみてはどうだろう。
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