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ソニー“着るエアコン”に新作 さっそく試してわかった「REON POCKET 4」の進化っぷり小寺信良のIT大作戦(1/3 ページ)

» 2023年04月20日 11時30分 公開
[小寺信良ITmedia]

 CPUなどを冷やすペルチェ素子を使って人体を冷やすという「REON POCKET」は、「着るクーラー」というキャッチフレーズで高い認知度を誇る。ハンディ扇風機やネックバンド型の扇風機と違い、ほぼ無音で動作し、しかも目立たないということから、都市部のサラリーマンを中心にヒット商品となった。2022年4月に発売された「REON POCKET 3」は、1日で1万台を売り上げる日もあったというから、おどろくべき大ヒットである。

 REON POCKET 3は以前もこの連載で記事にしているところだが、初代から3世代目までデザインを統一し、性能だけが上がっていくという作りだった。それだけ初代から完成されていたともいえるわけだが、4月20日に発表された「REON POCKET 4」はデザインも一新し、3までの不満点を一掃した新モデルだ。

 市場推定価格は1万6500円前後。前モデルは2万円越えだったが、今回は装着率ほぼ100%に近かった別売のネックバンドも同梱して、この価格である。かなり買いやすくなり、「ちょっと変わったウェアラブル」から、「みんな使ってる標準機」へいよいよ踏み出すのかなという気がしている。

 今回は発売前に実機のサンプルをお送りいただいているので、実際に使ってみながら新モデルの改善点をチェックしてみたい。

バッテリーは「2倍」に大容量化

 まずデザイン変更されたボディーだが、前作までは表面がツルッとした光沢のあるデザインだったのに対し、今回は縦に細かくストライプが入ったデザインとなった。汗でペタッと貼り付く感がなくなり、サラッとした手触りになっている。

左が2022年のREON POCKET 3、右が新モデルREON POCKET 4

 専用シャツなどアクセサリーとの互換性のため、サイズ的にはあまり大きく違わない。縦横1mm程度のサイズアップだが、厚みはかなり違っている。これは従来比約2倍サイズのバッテリーを搭載したからである。また放熱用ヒートシンクも大型化したことで、吸熱効率が約1.2倍に向上している。

フットプリントはほぼ変わらず、厚みだけ増えた

 従来機では日中の半日、内蔵バッテリーだけで保たせることは難しかったが、4では内蔵バッテリーのみで半日から終日行けるだろう。あんまりはっきりしたことが言えないのは、今回はソフトウェア制御もかなり良くなっており、加えて別売センサーとも組み合わせてさらにインテリジェントな動作が可能になるので、単純にずっと同じ電力で動いている扇風機みたいなものではなくなっているからである。

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