ITmedia NEWS > 製品動向 >

ソニー“着るエアコン”に新作 さっそく試してわかった「REON POCKET 4」の進化っぷり小寺信良のIT大作戦(2/3 ページ)

» 2023年04月20日 11時30分 公開
[小寺信良ITmedia]

 新設計のボディーは、エアフローにも工夫が見られる。前作までは底部上面から吸気し、上へ向かって排熱するようになっていた。ただこの吸気口が上向きであることから、衣服を吸着してしまい、吸気効率が下がっていた。このため3と同時に発売されたネックバンドでは、吸気口をガードするような格好で深さのあるバスケット構造になっていた。

底部の吸気構造を大幅に変更

 一方4で吸気口を本体の真下に大きくとっている。このため、衣服を吸い込む可能性がほぼなくなった。同梱ネックバンドも深さがなくなったことで、ネックバンド込みの厚みとしては、3よりも薄くなっている。

ネックバンドの構造も、浅くなっている

 排気口も厚みを持たせて、大きくなっている。開口部からヒートシンクが確認できるが、4のほうがヒートシンクの高さも増していることが確認できる。

ヒートシンクと排気口も大きくなっている

 ワイシャツなど襟のつまった衣服の場合、排気がうまく首筋へ抜けないという問題がある。これをカバーするため、以前は排気スロープを延長するためのシリコンシートが装着できるようになっていた。

 ただこのシートを付けても、襟ぐりによっては完全な排気が難しいというケースもあった。こうしたケースにも対応するため、今回はこのスロープを筒型のダクトで延長するようになっている。

排気を補助するパーツは、シート状から筒状に

 ネックバンドは、新モデルも底面寸法を同じにしてあるため、旧モデル用のネックバンドも使用できるようになっている。ただ今回から同梱になるので、無理に古いネックバンドを使う必要もないだろう。

 このネックバンドも、実は進化している。3のときにユーザーが爆発的に増えたが、小柄や大柄な体形、首回りの太さなどの違いにより、ネックバンドのカーブが合わないという問題も指摘されていた。

 これを解消するため、新ネックバンドのアーム部は、ワイヤーフレームの心材に、電気スタンドなどの首部分でおなじみのメカニカルフレキシブルチューブを巻き付け、その外側をシリコンラバーでカバーするという3層構造になった。

アーム部の素材が自由に曲げられるようになった

 結果何が得られるかというと、アーム部のカーブが自由に曲げられるようになっている。これで多くの人にもフィットするだろう。また3のネックバンドは、アーム角度が変えられるように大きなヒンジが付いていたが、今回はアーム部の曲がり具合でそのあたりもカバーできるため、ヒンジ部がなくなって構造がシンプルになっている。これにより、肌への当たり具合も良くなっている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.