――ここまで低コスト化できた要因は?
有賀氏 販売会社、運用会社、信託銀行の3社のコラボで、徹底してコストを削減して実現した。Tracersオールカントリーには、3つのマザーファンドがあり、MSCI World Index(MSCIコクサイ)とMSCI Emerging Markets Index(MSCIエマージング)はすでに3600億円規模になっている。オールカントリーの実現のために、MSCI Japan Index(MSCIジャパン)という日本株を扱うマザーファンドだけを新設した形だ。
MSCIジャパンはオールカントリーインデックス投信を作るには必要なパーツ。これはできれば何かの形でほかにも使えないかとは思うし、日本株なので執行コストも本当に安く運営できる。ここは、投資家に信託報酬を上乗せするような要素ではない。割合も小さいのでインパクトも小さい。
全体としては、かなり規模の経済性が働くところに、ベビーファンドとしてTracersオールカントリーを用意した形だ。
――現在のところ販売会社はSBI証券だけだ。
SBI証券にはいちばん最初に賛同いただき、最初の販売会社になっていただいた。他の販売会社についてもいつか採用いただきたいと考えているが、販売会社の取り分を非常に低く設定しているため、ハードルは高いと認識している。それでも、時期などが整えば、採用いただける可能性は高い。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR