製品評価技術基盤機構(NITE)は5月16日、経済産業省が同日に販売規制を発表した「水で膨らむボール」や「磁石セット」について、誤飲が引き起こす危険性を注意喚起する動画を公開した。乳幼児が誤飲したとき、どんな問題が起こり得るのか解説している。
動画では、ホースを子どもの腸に見立てた実験の様子などを公開。水で膨らむボールや磁石セットが、どのような仕組みで消化管に穴を開けたり、腸閉塞の原因になったりするか説明している。
水で膨らむボールは、乳幼児が誤飲することで腸内で膨らみ、開腹手術が必要になる事故が複数発生している。一方の磁石セットも、子どもが複数個を飲みこんだことで、腸壁を挟んで磁石が引き合い、摘出が必要になった事故が複数起きている。
一連の事例を受け、経産省は2022年からECモール事業者に注意喚起を続けていた。そして23年5月16日に「消費生活用製品安全法施行令の一部を改正する政令」を閣議決定。これらの製品を「特定製品」という区分に定め、12月19日以降は技術基準との合致を示す「PSCマーク」の表示がないと販売できなくした。
ただし、6月19日から12月18日にかけては経過措置期間になり、マークがなくても販売できる。12月19日以降も、規制対象化前の製品を保有している場合は、誤飲のリスクがあるから、NITEは注意喚起を続けるとしている。
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