6月5日(現地時間)から開催されているアップルの「WWDC23」。現地で「Apple Vision Pro」の実物を見る機会に恵まれたので、フォトレポートをお届けしよう。展示されていたのは十数台。一応「Eye Sight」の部分は表示されていたが、これが本当に完成した商品なのか、モック的なものなのかは分からない。
今回は展示されていただけなので、後日体験した際にはまたその感覚、どのように見えるのか、重さはどうなのか……といったインプレッションをお届けしたい。
今回の発表会は、2022年と同じく招待されたデベロッパーとともに、アップル本社Apple ParkのRingの外、Caffe Macsの扉を開放した屋外で、野外ライブのような格好で行われた。
ティム・クックが「One more thing...」と言って製品を発表した時には熱狂的な喝采が起こった。集まっている開発者の方々にとっては非常に魅力的なデバイスに映ったようだ。日本では、約50万円というプライスタグから「高い」といわれているようだが、円安の影響(米国価格は3499ドル)もあるので、USの開発者たちにとっては、日本ほど大きな障壁ではないのかもしれない。
アップルはAR/VRという言葉ではなく「空間コンピュータ」という表現を多用した。つまりは、まず空間に浮かばせることができるウィンドウというか、モニターを切り口として、このデバイスをアピールしていくつもりのようである。
もう、デスクに大きな外部モニターは要らないのかもしれない。同じiCloudアカウントのMacを開くだけで連携して、Vision Proに外部モニターを出現させることができる。
浮いたように見えるウインドウは、空間上の位置を持ち、ウインドウの影が実世界のテーブルに落ちてくるほどらしい。ウインドウの半透明のエッジ部分は、実世界の背景が透けて見えることにも注目したい。
Apple Parkの入り口にある、一般の人が入れるストア「Apple Park Visitor Center」には、iPadをかざすとさまざまなグラフィックが表示されるApple Parkの立体地図が置いてあるのだが、そこで現実世界をベースとしたAR表示を体験することができる。このような体験が、Vision Proの中で行えるのかと思うと楽しみだ(おそらくこの展示も、近いうちにVision Proに代わるのだろう)。
FaceTimeに使えて、知人の映像がパネルとして浮かび上がってくるという話があったのだが、これは自分の映像はどうやって表示するんだろう? と不思議に思っていたら、セッティングとして、外側のカメラで自分の顔をスキャンしたら、Personaとして3Dグラフィックスのアバターのようなものを作ってくれるらしい。これがどのぐらい不自然でないのか興味深い。
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