Googleが久しぶりにタブレット市場に帰ってきた。6月20日発売の11インチタブレット「Pixel Tablet」は、ドッキングスピーカーで“巨大Nest Hub”に変身する機能が新たに加わっている。Androidの本家が作ったタブレットの仕上がりはどのようなものか、短期間だがチェックしてみた。
「Googleのタブレット」って聞くと、中には「懐かしい」という人がいるかもしれない。というのも、同社のタブレットが日本で最後に登場したのは、2013年版の「Nexus 7」。Pixelの前に展開していた「Nexus」ブランドのタブレットで、Google製(ASUSと共同開発)かつまともなスペックなのに、2万7800円からという結構なお手頃プライスで人気を博した。
Googleはその後も「Pixel C」というAndroidタブレットを2015年に、「Pixel Slate」というChromeOSタブレットを2018年に発表しているが、いずれも日本未導入。同社としては5年ぶり、日本で買えるGoogle製タブレットとしては10年ぶりの新モデルになる。
そんなPixel Tabletに自然と期待値も上がるが、触った最初の印象は「マジで普通のタブレット」。横向きを想定したフロントカメラに11インチのディスプレイ、裏面には専用端子と800万画素のリアカメラが1つ。特別な機構も特になく、デザインはいたってシンプル。悪く言えばそっけないのだが、アルミニウムボディは、ナノセラミックコーティングでテクスチャー加工が施されており、質感は高い。
リアカメラの割り切り具合も良い。最近のハイエンドタブレットはカメラ性能を高めた結果、“出っ張り”があるものも少なくない。Pixel Tabletは「家で使う」に主眼が置かれており、外の写真は「Pixelスマホで撮ってね」ということなのだろう。カメラは飛び出しておらず、テーブルにおいてもグラつかない。
自社チップ「Tensor G2」に8GBメモリとスペックは十分。高コスパを売りにするタブレットはメモリが少ないことが多く、Pixel Tabletはその点使いやすい。Geekbenchがダウンロードできなかったので計測できていないが、おおよそ「Snapdragon 888」あたりの性能とされている。「Galaxy Tab S8+」に積まれてるようなハイエンドチップではないものの、Androidタブレットの中では比較的高性能の部類に入るといえる。
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