ITお嬢様
で、API(アピ)って何ですの?
ヨシカワ
API(エーピーアイ)ですよお嬢様。「Application Programming Interface」の略です。僕だったら、あるソフトウェアの機能を、外部からも使えるようにした仕組み──みたいに説明するかなあ。編集長、いかがです?
編集長
大体合ってます。外部からプログラムで使いやすくした仕組み、くらいですね。
よかった。
でも、どうしてそれでTwitterが使えなくなるんですの……。
なるほど。その前に、理解しやすくなるようAPIの仕組みをレストランで説明してみましょうか。
例えば洋食レストランだったら、ハンバーグとかスパゲティとか、それっぽいメニューがあって、それらを作るためのひき肉や野菜、調味料などがあるはずです。このレストランがTwitter社(X社)だと思ってください。
「料理=Twitterの各種機能」、「お客さん=各種機能やデータを使う開発者」とかになりますかね。
で、ハンバーグを食べたかったとします。お嬢様はレストラン内でどんなアクションをしますか?
それはもう「じいや、このハンバーグセットをくださる?」と流麗にオーダー致しますわ!
なんだろう。全然お嬢様に見えない。
それはいったん置いておいて、お嬢様の言う通り注文しますよね。わざわざ食材と調理方法を逐一指示しなくても、注文するだけでハンバーグが届くはずでしょう。これがAPIのリクエストです。たった一言で料理を作ってもらえる魔法の言葉です。
「ひき肉をこねてつなぎをまぜて焼いてスパイスとソースをかけた料理をください」と注文しなければいけないところ、「ハンバーグください」というだけで通じるようにした仕組みがAPIって感じですね。同じことをプログラミングでもやっていると考えればいいかな?
ははぁ、確かに便利ですが……それがTwitterとどう関係を……?
実はこのハンバーグ、Twitterレストランにしかない具材を使っているのでここでしか食べられないんですよ。しかも、今までは1食がタダ同然だったんです。
Twitterレストランにしかない具材=Twitterのデータですね。そりゃあTwitterにしかない。
ところがそれが突然値上げ。1万円になっちゃった。金額は適当ですが。
大暴動ですよね。しかもレストラン中至る所で誰も彼もが頼んでいたメニューですから。
庶民の方々は大変ですのね……。
そうか、そこがピンとこないか!w
富豪の方はぜひお金を払ってあげてください……w
まぁ仮に1万円を安く感じたとして、1日に何百何千個も注文があるくらいたくさん出る人気メニューだし、アレンジメニューも同じだけ値上げすることになる、と考えてください。ちりも積もれば山となるのです。
とにかくお金がかかるようになった、ということですのね。
そしてもう一つ、このTwitterレストランには、ちょっと現実では考えにくいんですが面白い特徴があります。その「ここにしかない具材」がお店の前に並んでたんです。特にショーケースに守られるでもなく。
え、素材がそのまま置いてあったんですか?
置いてありますね。お嬢様ならどうしますか?
え、えーと、店員さんに確認しますわ……。
お行儀いいですね。僕なら勝手に取っちゃうかも。
お嬢様は偉いですね。執事は反省してください。ただまあ、「勝手に持っていくのはよくない」はずでも、めっちゃ高価に値付けされているものが目の前にあったら持って行ってしまう人は出てきますよね。
値上げをしたら人々が具材を持って行ってしまうようになったので、Twitterレストランはお店の外からは取られないようにショーケースを設けることにしました。これがまず、最近あった「未ログイン状態ではツイートを見られないようになった」に当たる部分です。
いわゆる「スクレイピング」対策をTwitterがしていたぜ、と。
まぁ、当然といえば当然ですわね……商売になりませんもの。
ところがこれだけでは問題が解決しなかったんです。公式の説明から解釈する限りでは、ですが。
え、みなさんがきちんとお会計するようになって終わり、で済むのでは……?
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