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みんなの銀行の“秘密の質問”が話題 「両親の旧姓は?」→2文字の名字はNG 理由を聞いた

» 2023年07月25日 13時50分 公開
[松浦立樹ITmedia]

 デジタルバンク「みんなの銀行」アプリの“秘密の質問”のUIがTwitter上で話題になっている。3文字以上でしか回答を設定できず、「両親の旧姓は何ですか?」という質問に2文字の名字では答えられない。なぜこのような仕様になっているのか、運営会社のみんなの銀行(福岡市)に話を聞いた。

 みんなの銀行は、スマートフォンアプリから口座開設ができるサービス。アプリのダウンロード後、初期設定を進めていくと本人認証の手段の一つとして、秘密の質問の設定を求められる。質問は「母親または父親の旧姓は何ですか?」「小学校の修学旅行先はどこですか?」「初恋の人の名前は何ですか?」など6種類から選べる他、自分で質問の作成することもできる。

みんなの銀行の公式Webサイトから引用

 しかし、いずれの質問に対しても設定できる回答の文字数は3文字からとなっている。そのため、両親の旧姓を求める質問の場合、漢字2文字で「松浦」などは設定できず、「まつうら」のように平仮名に変える必要がある。この仕様についてTwitter上では「誰だこれ考えたやつ」「(読みも2文字の)西さんや加瀬さん、岡さんなどはどうすればいいのか」など疑問の声が上がっている。

3文字以上でしか回答できないため、漢字2文字はNG
平仮名に変えて4文字での回答は可能

なぜ3文字からしか入力できない? みんなの銀行に聞いた

 みんなの銀行アプリの秘密の質問は、なぜこのような仕様になっているのか。同社に話を聞いたところ次のような回答があった。

 「みんなの銀行では、ID+パスワード認証などに加えて、ログイン時点での端末認証、取引時のチャレンジ&レスポンス認証により、セキュリティ強度を担保している。一方で、一部の取引で追加的に秘密の質問認証を採用しているが、これ単体ではセキュリティ強度が高くないと評価されているため、少しでも複雑性を増すため(回答は)3文字以上としている」

 西や加瀬、岡など3文字以上で入力が不可能な場合はどうすればいいのか尋ねると「全ての質問で2文字(漢字・かな関係なく)の場合は、3文字以上の入力が必要。旧姓は漢字で2文字の方が多いため、かなでの登録をお願いしたい。かなも2文字となる場合は別の質問を選択してほしい」とコメントした。

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