「同人誌の表紙、ちゃんと描いてるんよー」──小説「スレイヤーズ」などのイラストレーターで知られる、あらいずみるいさんの投稿がX(元Twitter)上で話題になっている。あらいずみさんは8月15日、自身が出した同人誌の表紙のレイヤー構成(線画や色塗りなどが分けられた層構造)を動画で公開した。その背景にあったのは、生成AIを利用しているのではと指摘する声だ。
あらいずみさんは、12〜13日に開催された「コミックマーケット102」にサークルとして参加し、同人誌やグッズを頒布した。そこに描かれたイラストを見た一部ユーザーが「あらいずみ先生は生成AIを利用して、同人誌を作ったのか」などと反応。
これらの投稿時点であらいずみさん本人から、生成AIの利用有無に関する言及はなかったが「絵のタッチがAIすぎる」などの指摘があったことから、同人誌のイラストを見て「生成AIを利用している」と判断する人がいたようだ。そうした人たちは「AIやめてください」「残念です」などの落胆する声や、AI利用を非難する意見などを投稿していた。
これらの一連の投稿は「Togetter」上で「【悲報】あらいずみるい(スレイヤーズの人)、AI堕ちしてコミケでAI本を出してしまう【AI絵師】」などのタイトルでまとめられている。その後、あらいずみさんは15日に「トゥギャッター見ちゃったよー」と反応。同人誌は自身で描いたと表明し、表紙イラストなどのレイヤー構成を動画で公開した。
続けて「本のあとがきでも書いたように、今まで商業のお仕事ではなかなか出来なかったことや普段とは違うもの(塗り方など)に挑戦してみたいと思い、同人誌だからこそ楽しみながら追求しました」と説明。同人誌の購入者などに対して「このような形でデータ画像を公開してしまい申し訳なく思っております」とした。
また、AI利用を指摘した投稿について「ちょっとひどいと思った人のは記録ちゃんと残してる」とも述べており、法的措置も視野に入れているようだ。これら一連の投稿は話題を呼び、15日正午ごろには「いずみるい先生」「AI疑惑」などがXのトレンド上位に入った。
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