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ジャニーズ事務所、性被害者向け補償窓口ページを設置へ 「事務所は今後1年間無報酬」とも宣言

» 2023年09月13日 19時53分 公開
[松浦立樹ITmedia]

 ジャニーズ事務所は9月13日、故ジャニー喜多川元社長による性加害の問題を受けて、被害者向けの補償受付窓口をWeb上に設置すると発表した。同社のタレント、もしくは研修生(ジャニーズJr.など)として所属していたことがある人のうち、ジャニー喜多川元社長から性加害を受けていた人が対象。

ジャニーズ事務所の公式Webサイトから引用

 同社は今回の問題を受けて被害者救済委員会を設置。委員会の判断に従い、被害者に金銭補償を行う。委員会は、これまでにジャニーズ事務所との関係がなかった弁護士3人よって組成する。

被害者救済委員会を設置

 窓口への申告の際、「タレントか、研修生として所属していたことが分かる資料」「性加害により受けた影響に関する診断書などの資料」の提供を求めている。ジャニーズ事務所は「資料がない場合も委員会の審査・査定の対象となり、資料がないことを理由に補償を拒むことはない」と説明している。

 補償金額についても「委員会が査定した補償金額の支払いについては、被害申告をされた方の所属時期や被害の時期を理由に拒むことはしない」(同社)という。窓口に寄せられた申告内容は委員会が管理し、「厳に秘密を保持し、補償を実施する目的以外に使用することはない」(同社)としている。

補償受付について

 ジャニーズ事務所ではこの他にも、社員・タレントに対する人権尊重や性加害・ハラスメント・コンプライアンスなどの研修を実施・充実させる他、チーフコンプライアンスオフィサー(CCO)を設置などを通して、ガバナンスの強化に取り組む。9月中には具体的な再発防止策を発表する。

再発防止策について

「芸能プロダクションとしての報酬は、1年間受け取らない」

 また、今回の問題についてジャニーズ事務所は「加害者である故ジャニー喜多川と弊社の体制に原因がある」とし「今後1年間、広告出演や番組出演などで発生する出演料は全てタレント本人に支払い、芸能プロダクションとしての報酬は受け取らない」とも発表している。

事務所は「1年間報酬を受け取らない」と宣言

 「被害者の皆さまへのおわびと被害救済、そして皆さまからの信頼回復のためには、長い道のりが必要であることは肝に銘じております。タレントや私ども役職員がみな一丸となって弊社の再出発に取り組んで参りますので、今後ともこれまで以上にさまざまなご意見ご指摘を賜りますよう心よりお願い申し上げます」(同社)

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