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「Amazonを不正利用された」──SNS上で報告相次ぐ 「二段階認証を突破された」などの声も

» 2023年09月14日 17時14分 公開
[松浦立樹ITmedia]

 「Amazon.co.jpを不正利用された」──X(元Twitter)では9月上旬からそんな投稿が相次いでいる。「Amazonギフトカードを大量購入された」「二段階認証を設定していたのに、それを突破された」などの報告が上がっている。

「Amazon.co.jpを不正利用された」という報告がX(元Twitter)で相次ぐ

 Xでは「(アカウントに)二段階認証を設定していたにもかかわらず不正アクセスされ、Amazonギフトカードを大量に購入された」と被害を訴える声が多く見られる。特に話題になっているユーザーの投稿によると「注文履歴を非表示にされ、不正利用に気が付かないままクレジットカードの請求が来た」と語っている。

 このユーザーがAmazonのサポートに問い合わせしたところ「同様の案件が多発している」「現状では手口が分からないのでどうやって侵入してるのか調査中」などと返事があったという。その後、被害額は全て返金してもらったとしている。

 Amazonではサイバーセキュリティ対策の一環として二段階認証機能を用意している。パスワードを入力した後、事前に設定した電話番号や認証アプリを通してワンタイムパスワードを発行。入力しなければログインはできないはずなのだが、何らかの手段を使って二段階認証を突破されるケースが相次いでいるようだ。

二段階認証機能の説明ページ

 また、不正利用分の購入履歴が非表示になっているのも共通している。Amazonでは商品ごとの注文を最大500件まで非表示にできる機能がある。アカウントにログインさえすれば実行できるため、攻撃者はこれを悪用し不正利用の発覚を遅らせていると思われる。自身の被害状況を確認するには、自分のアカウント宛に届いた購入通知メールや、非表示分も含めた購入履歴を見る必要がある。

注文を非表示にする機能がある

 警察庁では、もし不正アクセスの被害に遭った場合には「サービスを提供会社への連絡」「ログインできる場合は、早急にパスワードを変える」「他サービスでも同じパスワードを使っている場合、そのパスワードも早急に変更する」「クレジットカード情報を登録している場合、カード会社に連絡する」などを推奨している。

不正アクセス被害にあったときの対処法(警察庁のページから引用

 9月14日午後3時時点でこの件でのAmazonからの公式声明や注意喚起などは確認できていない。ITmedia NEWSではこの件について、アマゾンジャパンに問い合わせを行っている。返信があり次第、追記する。

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