ITmedia NEWS >

焼けた肉を盤上で切ってそのまま口の中へ バルミューダのホットプレートが目指した“体験”、開発者に聞く知らないと損!?業界最前線(5/5 ページ)

» 2023年09月23日 07時00分 公開
前のページへ 1|2|3|4|5       

有名ステーキ店のような仕上がりを家庭で

 実際に「BALMUDA The Plate Pro」でさまざまな食材を焼いてみた。設定温度は200℃。ホットプレートの温度としては低いが、ヒーター加熱時の温度制御マイコンで行っているため、温度の上下がなく、常に200℃で焼ける。さらにこの温度なら油煙が出ない点もメリットだ。

マイコン制御のサーモスタットを採用することで、設定温度に対して±5℃以内の温度を維持できる。温度が高すぎると油煙が発生したり、食材が焼けすぎてしまい、低すぎると食材が焼けずに煮えてしまう

 油をひいた後、肉を載せると香ばしく焼ける音が響く。このとき、あふれ出るドリップ(肉汁や脂などの水分)が少ないことに驚く。肉を置くとすぐにスイッチ横のLEDが点滅し、すばやく温度調整を行っているのが分かる。常温の肉を置いたことで、プレート表面の温度が下がったことを検知し、加熱しているというわけだ。これはマイコン式だからできる早さだ。

 そしてドリップが出ないため、肉の表面がカリカリに焼ける。煮たようにはならないのだ。両面がカリカリに焼けたステーキはその場でカット。よく焼いた方が良ければ、そのまま断面も焼ける。もちろんそのまま口に運んでもいい。いちいちお皿にとってカットする手間がない分、より熱々で食べられる。それはまさに鉄板焼き店やステーキハウスの体験だった。

200℃で牛肩ロースステーキを焼いてみた。しっかりと焼き色が付いているのが分かる。そしてプレートにドリップはほとんど出ていない。そしてこのまま、プレートの上でカットできる

 ホットプレートとみると、4万円を超す価格は高価だ。しかし、これまで家庭では難しかった鉄板焼きやステーキハウスの“体験”ができる家電、と考えれば決して高くはない。この新しい美味しさの発見と価値観の提案は、バルミューダがかつてトースターで起こした革命に近い。少なくとも「BALMUDA The Plate Pro」は、それに近い体験ができた。

前のページへ 1|2|3|4|5       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.