2008年創業のIPソリューション開発企業TAG Video Systemsは、ネット配信プラットフォーム向けにストリーミングされるコンテンツの整合性をチェックするContent Matching技術を発表した。
オリジナルのコンテンツから複数のネットプラットフォームへ映像配信が行なわれる際、解像度やフレームレートが違っていても、オリジナルに対して同一性が保証されているかをチェックできる。オリジナル映像からフィンガープリントを生成し、それと配信された結果を照合する技術である。もし同一性が保証されていない場合も、各プラットフォームごとに結果がわかるため、どこに原因があるのかトラブルシューティングも容易になるという。
加えてどれぐらい遅延があるかも確認できることから、遅延を前提としたコンテンツ制作も可能になる。例えばテレビ放送の中継をマスターに、ネット配信も同時に行なっているケースでは、ネットではベストエフェートで流れっぱなしではなく、エンドユーザーまで一定のクオリティで届いているかが確認できる意義は大きい。日本はまったく蚊帳の外であるが、世界はもうそのレベルでサイマル配信が行なわれている。
Windowsプラットフォームで動作するハイエンド編集ツールEDIUSは、米国GlassValleyの製品だが、開発は日本で行なわれている。以前からクラウドとの組み合わせで先進的な取り組みを行なってきたが、日本時間で今年10月13日に発売予定の「EDIUS 11」を発表した。
また合わせてコンテンツ管理ツールのMyncも11に、サーバー上のフッテージの同時アクセスを可能にするChorus Hub Serverも11にアップグレードされる。
新しいEDIUS 11ではMyncの機能も統合され、スタンドアロンのMycn11との連携もより強化されている。Chorus Hub 11 Serverでは、プロジェクトに新しいクリップが追加されたり、Myncでディレクターが情報を追加すると、サーバに接続しているすべてのEDIUSに対して情報が更新され、すぐに同時アクセスできる。MyncもChorus HubもEDIUSよりあとで開発されたソフトウェアだが、今後は組み合わせた際のバージョン管理や整合性チェックを容易にするためか、すべてバージョン11に統一されている。
ライブイベントから送られてくる映像ソースを共有し、複数の編集者がそれぞれの担当コンテンツをどんどん作っていくというワークフローが可能になる。放送局専用バージョンのEDIUS 11 Broadcastは、日本においてはターンキーシステムとして提供される予定だ。
10月発売ということで、今年11月のInterBEEでは、Chorus Hub 11 Serverと組み合わせた実機のデモも見られる事だろう。
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