小寺信良の「プロフェッショナル×DX」
パナを追うソニーも新製品を続々投入(ただし来年) 「IBC2023」で読み解く放送IPの最新動向(1/3 ページ)
国際放送機器展と名の付くものとしては、例年4月に米国ラスベガスで開催される「NAB」がよく知られるところだが、ヨーロッパではオランダのアムステルダムで開催される「IBC」も大きなイベントである。今年は9月15日から17日の日程で開催された。
日本であまりIBCでのニュースが報じられてこなかったのは、日米とヨーロッパでは放送方式が違うため、機材が違うから、というのが大きかった。だが放送もネット配信が当たり前になったことで、あまり解像度やフレームレートの違いは問題にならなくなった。
筆者はあいにくIBCには取材に行っていないが、映像機器メーカーからはIBCに向けたプレスリリースが盛んに送られてくる。今回はその中で、IPやクラウドに関係ありそうなニュースをまとめてみたい。
クラウド上でダイレクトに映像編集できるツール
米国ボストンのソフトウェア企業axle.aiが、クラウド上のファイルを直接編集できるツール「axledit」をヨーロッパ向けに公開した。AI技術を使い、顔認識やオブジェクト認識、企業ロゴ認識、音声のテキスト起こしといった機能を提供する。
これだけなら「ほーん」という話なのだが、このaxleditが以前ご紹介した「Atomos Edit」の元ネタだったようだ。axleditをAtomosのクラウドソリューション向けにインテグレートしたものがAtomos Editというわけである。
従って今回発表のaxleditに搭載されるAI機能も、ゆくゆくはAtomos Editで利用できる可能性が高い。同社のAIはオンプレミスにインストールして利用する事ができるとしており、機密情報を扱う官公庁や企業の研究・開発セクションでも利用しやすいだろう。現在axleditの公式サイトよりアカウントを作れば、無償でaxleditが利用できる。
元々axle.aiは映像をAIで解析してマネージメントできるようにするという、オート・タギングを得意としてきた企業だ。現在デスクトップアプリの編集ツールではAI解析機能を持つものが増えているが、クラウドベースの編集ツールでここまで高機能なものはまだ少ない。
とはいえ、こうしたシステムソリューションをベンチャーが一手に引き受けるということは考えられず、要するに「どこと組むか」で大きく話が変わってくる。まずはAtomosから、ということなのだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
小寺信良の「プロフェッショナル×DX」
クラウド活用にリモート編集環境と、映像にまつわるプロフェッショナルの分野にDXの波が押し寄せている。プロの現場で何が起こっているのか。最新のITトピックを小寺信良氏が解説する。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
ドコモSMTBネット銀で障害 「着金しない」「給料日にやめて」と悲鳴【復旧】
-
2
ahamo初の値上げ 「大盛りオプション」撤廃、40GB・60GB・120GBの3段階制に
-
3
パナソニックが市販カーナビ生産終了へ 30年以上の歴史に幕、スマホナビの普及など受け
-
4
J:COMネット障害、原因は「外部からの大量アクセス」 DNSサーバに高負荷 最大約408万件に影響
-
5
「楽天銀行から数百万が勝手に移動」「残高が0に」……楽天証券のシステム不具合、連休中に発生
-
6
「モンスト」キャラの声をAI生成、MIXIのニュース紹介企画に批判続出 実施見合わせへ
-
7
「クリスタ」素材、大量非公開でユーザー混乱 人物だけでなくペンや公式素材まで セルシス「誤判定もあった」が……
-
8
Gyazoへの不正アクセス、新たに約1.74億件の画像メタデータ流出
-
9
破産した全東信、未精算の売上金を加盟店に支払いへ JCBなど6社が協力 10月中にも
-
10
アジア大会、11歳がeスポーツ「ぷよぷよ」で決勝へ 日本選手団最年少
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR