オンラインストアで購入できる一般向けの「魔法のかまどごはん」には、専用の内釜を開発。その代わり行政や学校などに向けて販売しているBtoBモデルでは、補修用部品として保有していた未使用の内釜を採用する。これまで廃棄するしかなかった内釜を利用することで、村田さんが当初、課題として感じていた内釜の廃棄問題をクリアしている。
23年5月に国立オリンピック記念青少年総合センターでBtoBモデルが導入されて以降、BtoCモデルの開発に着手し、今回の一般発売に至ったというわけだ。
この数十年、日本国内では地震や台風、豪雨など多くの災害が発生しており、避難所生活を余儀なくされるケースが増えている。また停電が発生するとほとんどの家電製品は使えない。「魔法のかまどごはん」が目指したのは、そんなシーンでも温かいご飯を手軽に炊ける世界だ。さらにご飯だけでなくおかず調理もできるので、温かいおかずもつくれる。
内釜の廃棄問題から生まれた「魔法のかまどごはん」だが、廃棄ロスを減らすというサステナビリティだけでなく、子どもたちへの防災学習や炊飯体験にも貢献している点が高く評価されている。
普段はアウトドアシーンなどで利用でき、さらに災害時などのいざというときにも温かい食事がつくれる。いつでもおいしいご飯が楽しめるのが、「魔法のかまどごはん」のある暮らしなのだ。
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