米Amazon傘下のAWSは11月28日(現地時間)、ラスベガスで開催の年次イベント「AWS re:Invent 2023」の基調講演で、新AIアシスタント「Amazon Q」を発表した。企業向け、業務専用のチャットボットで、米OpenAIの「ChatGPT Enterprise」、米Microsoftの「Copilot」、米Googleの「Duet AI」などと競合する。
ビジネス文書の作成や要約、サポートチケットの入力、企業ポリシーに関する質問への回答など、従業員の日常業務を支援することを目的としている。
AWSは、企業はチャットボットの採用に興味は持っているが、データのセキュリティとプライバシーに関する懸念も抱いているとし、より安全でプライバシーを守れるチャットボットとしてQを構築したという。例えば、Qは企業顧客が既に設定しているセキュリティ権限に従い、特定の従業員が機密データにアクセスできないようにする機能を備えている。
また、企業顧客はAmazon QにSlackやGmailなどの外部データソースへのアクセス権を与えることもできる。Amazon Qは特定のAIモデルに基づいておらず、Amazon独自のプラットフォーム「Bedrock」を使っている。これにより、米Anthropicや米Metaなどによる複数のAIシステムを接続できる。
セプリスキー氏は米New York Timesに対し、Qという名称は「Question」に由来するが、「007」シリーズに登場するMI6の研究開発部門の課長「Q」や「スター・トレック」シリーズの高次元生命体「Q」をモチーフにしていると語った。
Qのプレビュー版は専用サイトで提供している。料金はユーザーあたり月額20ドルから。MicrosoftやGoogleの同様のサービスは月額30ドル/ユーザーだ。
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