米Metaは12月6日(現地時間)、「Messenger」のメッセージと通話をデフォルト(初期設定)でエンドツーエンド暗号化(E2EE)すると発表した。2016年に発表した計画が、ようやく実現した。
これにより、悪意ある攻撃者だけでなく、Meta自身もユーザーのメッセージにアクセスできなくなる。政府機関からの要請があっても提供できない。
Metaは別のメッセージングアプリWhatsAppでは既にE2EEを実施している。MessengerでのE2EEに時間がかかったのは、スタンプライブラリなどの機能をE2EE向けに再構築するのが困難だったためと説明している。この暗号化には、米Signal MessengerのSignalプロトコルとMetaの独自プロトコルを使った。
マーク・ザッカーバーグCEOは2019年に全面的なE2EE計画を発表し、2022年には展開を開始したが、問題発生の懸念から延期した。
E2EEについての日本語のヘルプページが既に公開されている。
MetaはE2EEの他に、送信後最大15分間はメッセージを修正できる機能、24時間でメッセージが消える機能、メッセージの既読を表示するかどうか設定できる機能、音声メッセージの再生速度を変更する機能も発表した。
これらの新機能はロールアウト中で、全ユーザーが利用できるようになるまでには時間がかかりそうだ。本稿筆者の環境では、相手によってE2EEが可能になったが、「消えるメッセージ」以外の新機能はまだ使えない。
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