LINEヤフーは12月19日、Yahoo!広告の審査において、2023年度の上半期(23年4〜9月)に約4400万件の広告と3914件の広告アカウント(広告主)を非承認あるいは停止したと公表した。消費者をだます「ダークパターン」と呼ばれる手法を使う広告主が増えていることも分かった。
同日公開した「広告サービス品質に関する透明性レポート」の中で明らかにした。これによると、23年上半期に広告アカウント自体が非承認・停止となった3914件のうち、判断理由がダークパターンを含む「不正な広告表現や広告手法」だった件数が、直近の22年下半期と比べて急増していた。
ダークパターンは、消費者が気付かないうちに不利な判断や意思決定をしてしまうよう誘導する仕組みを持ったデザインのこと。例えばECサイトなら「残り○分」などと、あたかも短期間のみに適用されるお得な取引条件であるかのように表示しているものの、実際にはその後も同じ条件が適用されていたり、サブスクリプションサービスで解約方法を不明瞭にして解約しにくくさせたりする手法などが含まれる。
近年は不正な広告表現の一つとしてWebサイトのみならずアプリなどでも問題視され、今年に入って消費者庁も注意喚起している。
LINEヤフーは「事実でない情報を掲載してユーザーをだますおそれのあるサイトは、不正広告と位置づけ審査を行っている。これらの手法は不当景品類及び不当表示防止法や特定商取引法などにも抵触するおそれがある」としている。
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