ソニーは1月9日、XRヘッドマウントディスプレイと、3Dオブジェクト操作に最適化したコントローラーを備えた「没入型空間コンテンツ制作システム」を開発したと発表した。クリエイターが現実と仮想空間をシームレスに行き来する、没入感のある空間コンテンツの制作が可能になる。2024年中の発売を予定する。
ヘッドマウントディスプレイは、1.3インチの4K OLEDマイクロパネルを搭載。DCI-P3を最大96%カバーする表現能力を持ち、両眼で8Kを実現する。SoCには米Qualcommの「Snapdragon XR2+ Gen 2」を搭載しており、レンダリングの負荷をPCとヘッドセットで分散処理する「スプリットレンダリング」に対応したことで、3D制作ソフトウェアで扱うサイズの大きい3Dモデルを、高精細かつ安定的に描画できるとしている。
同システムでは、6つのカメラとセンサーによるビデオシースルー機能/空間認識機能、仮想空間のオブジェクトを直感的に操作できるリング型コントローラー、空間内で精密な指示を可能にするポインティングコントローラーにより、ヘッドマウントディスプレイを装着したままキーボードと併用した作業が可能。ヘッドマウントディスプレイは、重量配分やパッド素材、形状の最適化など長時間の使用に配慮。フリップアップにも対応する。
エンターテインメント領域や工業デザインなどの3Dソフトウェアに対応予定。第一弾として、エンジニアリングソリューションなどを手掛ける独Siemensと協業する。XR環境内で実寸大モデルを確認し、3Dモデルの制作や修正を行える機能も持つという。遠隔拠点間での同時レビューに対応し、システムを装着したまま一連の工程を直感的かつ没入環境で行えるとしている。
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