JAXA(宇宙航空研究開発機構)は1月22日、月に軟着陸した小型実証機「SLIM」から「たくさんのデータが取得できたことを確認した」と公表した。SLIMの公式X(旧Twitter)アカウントが明らかにした。復旧の可能性についても触れている。
これによると「着陸後、電源OFFするまでの間に、着陸降下中や月面で取得した技術データや画像データの地上への送信を完了できました。現在、そのデータの詳細な解析を行っています。プロジェクトチームとしてはたくさんのデータが取得できたことを確認し、ほっとするとともにワクワクしはじめています」という。JAXAは得られたデータを解析し、週内にも記者会見を開催する考えだ。
20日の午前0時ごろから月への着陸に挑戦したSLIMは、0時20分前後に月面へ着陸。その後もテレメトリデータを正常に発信していたため、軟着陸に成功したとみられる。
しかし、直後に太陽電池による発電ができていないことが明らかになり、内蔵バッテリーで動作する数時間のうちに、探査機にストアされているデータをどれだけ取得できるかに注目が集まっていた。
またSLIMの太陽電池は西を向いていることも分かった。このため「今後月面で太陽光が西から当たるようになれば、発電の可能性があると考えており、現在復旧へ向けて準備を進めています」としている。
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