「イラストや製図等に使えない」──とあるEIZO製液晶モニターを購入したユーザーのポストがX上で拡散している。というのも、PC上で正方形を描画しても、モニター上には縦が短くなった四角として表示されてしまうからだ。
該当のモデルは「FlexScan EV2360」という22.5インチのモニター。小型サイズながらアスペクト比16:10、WUXGA(1920×1200ピクセル)のIPSパネルを採用しているのが特徴。しかし、仕様表には画素ピッチが0.254×0.248mm(横×縦)とあり、液晶パネルを構成する「画素」の形が1:1の正方形ではなく、縦が短くなっている。これが表示の違いを生んでいる。
X上では、この投稿に対し「そのへん心配しないで済むために選ぶブランドがEIZOだと思ってた」「ピクセルの縦横比が長方形な液晶パネルなんてものが存在してて、まさかEIZOというブランドが製造販売してるなんて」など、老舗モニターメーカーのEIZOが出している商品というギャップもあり、驚きとともに拡散された。
この仕様に関して、実はEIZOのFAQページに記載があり「インターネット閲覧、文書作成、動画視聴など、一般的な用途においては、特に影響はないと思われます。ただし、CAD図面表示など、画面上で厳密な比率での図形表示が必要な用途では、画素ピッチの縦横比率の影響を受けた表示となりますので、ご注意ください」と説明している。
同社に、該当パネルを採用した理由について確認したところ「コンパクトなサイズでWUXGAを実現できるのが一番の魅力として製品化した。一般事務用途を想定して、コストパフォーマンス良く提供できるモデルとして企画した」としている。
なお、EIZOの現行モニターはEV2360以外、画素が縦横比1:1になるパネルを採用しているという。似たサイズ・価格のモニターとして、1インチ大きいEV2460/EV2430などもあるが、いずれも画素の縦横比は1:1だ。EV2360だけ違う比率のパネルを採用した理由も聞いたが、これ以上の回答は出てこなかった。パネルメーカーも明かしていない。
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