実は、同じスペックのパネルを採用しているメーカーはEIZOだけではない。
シャープNECディスプレイソリューションズや蘭Philipsにも、画素ピッチが0.254mm×0.248mm(Philips表記は0.25425×0.24765mm)と記載されているモニターが存在する(前者は生産終了で流通在庫のみ)。パネルの種類や輝度、コントラストも同じ。いずれも「オフィスワークをもっと効率的に」「ビジネス効率を高める」という謳い文句があるので、同じ事務用途を想定した製品と思われる。
しかも、パネルサイズは異なるが、画素の比率が1:1ではないモニターは他にもある。シャープNECディスプレイソリューションズは21.5インチのフルHDモニター、Philipsは25インチのWUXGAモニターで比率が1:1ではないものが一部存在する。さらにアイ・オー・データ、iiyama、ASUSなど複数のメーカーでも正方形画素ではないモニターを販売しており、事務用途だけでなくゲーミング用途にもそうしたパネルが採用されていた。全てのモニターを確認したわけではないので、こうした仕様のモニターは他にも存在すると考えられる。
そもそも画素サイズを表記していないメーカーも複数あり、表記していたとしても一部のみというケースもある。実はEIZOとおそらく同型と思われるパネルを採用したモニターが中国Lenovoにも存在する(すでに終売)が、公式サイトでも画素ピッチを縦の「0.2477mm」しか表記していない。もしかするとEIZOとは違うパネルかもしれないが、横のピッチが分からないので判別がつかない。これは、画素が正方形じゃないモニターでも、それが仕様から読み取れないケースもあり得ることを示している。
EIZOは今回の件で「設計用途での使用を想定していなかったものの、購入された方がいるのは申し訳ない」とコメント。FAQやスペック表への記載だけでは、こうした仕様を把握しないまま購入される可能性も今後あるため、告知や表記の仕方などの変更を検討するとしている。
一方で、決して多くはないものの画素が正方形ではないモニターも複数存在しており、パネルスペックを細かく表記しないメーカーも多い。もし用途がはっきりしているのであれば、それ向けに設計されたものを選ぶのが安心かもしれない。
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