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チケット1000枚完売の自作キーボード即売会「キーケット」写真&動画レポート “幻のキーボード”再現も(5/6 ページ)

» 2024年03月03日 22時00分 公開
[井上輝一ITmedia]

キーの打鍵感を電磁石で強化

 サークル「5z6p Instruments by Dm9Records」のhsgwさんは、これまで製作してきた自作キーボード群を展示。中でも注目を集めていたのは「Frannel」という新作の自作キーボードだ。

自作キーボード「Frannel」 レトロなSF作品をほうふつとさせる見た目

 48キーのオーソリニア(格子状)配列のキーボードで、上部には追加のキーが5つと、何やら怪しげなライトとトグルスイッチが。見た目には平成初期のSF作品に出てくるコックピットの操作パネルをほうふつとさせる。

 トグルスイッチをオフの状態で打鍵すると普通のキーボードだが、これをオンにすると途端に「コツコツ」と心地よい音が伴うようになる。

 どんな仕組みなのか見せてもらうと、中には「ソレノイド」という電磁石で鉄の軸を動かす部品が搭載されていた。ソレノイドは入力面で何か役割を持っているわけではなく、ただ音を鳴らしているだけ。

 ソレノイドを搭載する自作キーボードはhsgwさんのものに限らず、近年何例かあるとのことだが、「もともとはIBMのキーボード(1980年代)の一部がタイプライターのような打鍵感を目指すために搭載していた。それがメカニカルスイッチではクリッキー(いわゆる青軸)となったが、最近またソレノイドが見直されてきている」(hsgwさん)。

 Frannelは今後グループバイ形式で注文を受けることを検討しているという。

hsgwさんの作品「Cyberdeck」 筐体は3Dプリンター出力、内部にはRaspberry Piとさまざまな要素から成っており製作は「総合格闘技」(hsgwさん)という

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