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NewsPicksの著作権侵害問題に日本新聞協会会長が声明 「取り組みを見守る」

» 2024年03月04日 18時36分 公開
[ITmedia]

 ソーシャル経済メディア「NewsPicks」が、記事利用の契約をしていない報道各社の写真や見出しを長年にわたり無断で使用していた問題で、日本新聞協会の中村史郎会長が声明を出した。NewsPicksを運営するユーザベースは著作権侵害を認め、2月29日に謝罪している。

日本新聞協会の声明

 中村会長は「報道コンテンツは報道各社の貴重な知的財産であり、無断利用は許容できません。報道各社が定めた方法以外で利用する場合には、許諾を得て契約を結ぶことが原則です」と指摘する。

 さらに今後の見通しについても触れた。「日本新聞協会の会員社のうち、権利侵害をされていた報道機関は、経済的補償等も含めてユーザベース社と必要な協議に入ります。同社(ユーザベース)は当協会および会員社に対し、著作権等の権利保護の適正化に向けた早期改善を確約しており、取り組みを見守ります」。

 今回の問題は、2023年秋に日本新聞協会の指摘で発覚した。ユーザベースの発表によると、利用許諾を得ていない写真や画像などをアプリやWebサイトで使用していたことを確認したという。また掲載するために、元の写真/画像をトリミングしており、同一性保持権の侵害も認められた。

 NewsPicksは2月から利用許諾を得た報道機関のコンテンツのみで編成する方針に切り替え。著作権侵害による経済的補償については「誠実に協議し、対応する」としている。

NewsPicksの謝罪文(一部)

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