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就活の自己アピールにも生成AIの影 “就活ハック”はどこまで許されるのか?小寺信良のIT大作戦(1/3 ページ)

» 2024年03月19日 19時00分 公開
[小寺信良ITmedia]

 3月13日、Adobeは「Adobe Business Hack」と題した記者説明会を開催した。今やビジネスマンにとって必須スキルともいえるAcrobatやAdobe Expressの活用方法・活用事例とともに、就活情報サイト業界2位の「ワンキャリア」と協業し、新卒就活生やインターンシップ学生を対象として、クリエイティブな就職活動を支援する新たな取り組みを開始するという。

 Adobeが行った企業の新卒採用者に対する調査によれば、履歴書やエントリーシートだけでは学生の個性やスキルの程度が分かりにくいということが課題になっているという。この対策として、適性検査や、クリエイティブ業界では作品集などのポートフォリオの提出を求めているが、昨今はプレゼンスライドや自己PRビデオといった、デジタルポートフォリオの提出も好意的に受け止められている。

採用は多様化されたが、個性やスキルを見分ける手段に欠ける
デジタルポートフォリオの提出は、好意的に受け止められている

 こうした自己PRコンテンツの作成に、無料で使えるAdobe Expressを使っていこうというわけである。ワンキャリアでは、同社限定のAdobe ExpressやPhotoshopの講習動画を公開するほか、今後はクリエイティブスキル獲得支援イベントの開催を検討している。

 芸術系大学の学生なら、すでにクリエイティブツールはそこそこ使えるはずだから、一般職希望の学生に、という事だろう。Adobe ExpressにはWebページやプレゼンシートのテンプレートも豊富にあり、PowerPointのテンプレートには飽きたビジネスマンには新鮮に見えるかもしれない。

Adobe Expressではさまざまなスタイルのポートフォリオが作成できる

 ワンキャリアによれば、企業側も本選考での一括採用から、インターンシップの多様化やジョブ型採用、職種別採用など、選考の多様化を進めているという。もちろん大学入試も一般入試だけでなく、指定校推薦や学校推薦、総合型選抜など入り口を多様化させており、学生はより強い個性の主張が求められるようになっている。まさにあらゆる機会が多様化している時代、というわけだろう。

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