米Googleのスンダー・ピチャイCEOは4月18日(現地時間)、AI、ハードウェア、ソフトウェアの融合による、コンピューティングの未来を形成するための大規模な部門再編を発表した。Pixel、Android、Chrome、Googleフォトなどを担ってきたDSPA(Device Solutions Platform Architecture)とP&E(Products & Ecosystems)を統合し、新たなPlatforms & Devicesチームを設立する。そのトップには、Devices & Services部門を率いてきたリック・オステルロー上級副社長が就任する。
Android、ChromeOS、Googleフォトなどの担当上級副社長を務めてきたヒロシ・ロックハイマー氏は「いくつかの新しいプロジェクト」に取り組むことになり、日本担当のエグゼクティブスポンサーの役割も担う見込みという。
新設のPlatforms & Devicesチームには、Google Researchで画像解析や端末上AIに取り組んでいるメンバーも参加する予定だ。
オステルロー氏はXへのポストで「この新たな挑戦に取り組み、Androidエコシステム全体でAIイノベーションを加速できることに興奮している」と語った。また、米Qualcommのクリスティアーノ・アモンCEOにメンションし、「モバイルだけでなくコンピューティング、XR、自動車の分野でもQualcommと戦略的コラボレーションを強化していくのが楽しみだ」と付け加えた。
Androidエコシステムは、オステルロー氏直属になるサミール・サマト氏が引き続き担当する(以前はロックハイマー氏直属だった)。
オステルロー氏は米The Vergeとのインタビューで、この組織再編でもPixelとAndroidの間のいわゆる“ファイアウォール”はなくならないと語った。ファイアウォールとは、GoogleがAndroidエコシステム全体に対して公平性を保ち、オリジナル製品を優遇しないことを保証するものだ。
Googleは1月、大規模リストラを認めた際、オステルロー氏の部門を再編成すると予告していた。
ピチャイ氏は発表文で同社のスマートホームハードウェア「Nest」や「Google Home」については触れていないが、これらもPlatforms & Devicesチームで存続するのだろう。
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