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富士フイルム「GFX100S II」登場 1億200万画素のラージセンサーで883g SSD接続でProRes収録も

» 2024年05月16日 23時30分 公開
[ITmedia]

 富士フイルムは5月16日、ラージフォーマットの新型ミラーレスカメラ「GFX100S II」を発表した。フルサイズセンサーの1.7倍大きなCMOSセンサーを搭載しながら、1億200万画素のイメージセンサーを搭載するGFXシリーズで最軽量の883gを実現したという。発売は6月を予定しており、価格はオープンプライス。

「GFX100S II」

 イメージセンサーは、新開発の1億200万画素「GFX 102MP CMOS II」を搭載。画素構造を改良することで飽和電子数を向上し、ISO80を常用感度として設定可能に。従来機よりも広いダイナミックレンジ、低ノイズで撮影できるという。また、マイクロレンズを改良し、センサー縁部の光の利用効率を向上。レンズ周辺部の画質やAF精度を向上。画像処理エンジンは「X-Processor 5」を採用している。

 5軸・最大8.0段分のボディ内手ブレ補正を搭載。センサーを0.5画素ずつシフトさせ、16枚のRAWファイルから4億画素の画像を生成(専用ソフトウェアを利用)できる「ピクセルシフトマルチショット」を搭載。1画素ずつシフトさせて4枚のRAW画像ファイルから色情報を補完した1億画素の画像を生成する「リアルカラー」方式にも対応する。「REALA ACE」などのフィルムシミュレーションにも対応する。

最大8.0段のボディ内手ブレ補正に対応

 連写速度は秒7.0コマを実現。AFは、顔/瞳AFに加え、ディープラーニングを活用した被写体検出AFを搭載。動物・鳥・車・バイク・自転車・飛行機・電車・昆虫・ドローンを検出できるという。動体追従性能も向上しているという。

 4K/30fpsの動画撮影が可能。ISO100を常用感度として設定でき、SDカードに4:2:2 10bitでの記録に対応する。USB Type-Cポートに外付けSSDをつなげることで、Apple ProResでの記録も可能という。内部記録とHDMI出力で異なる動画形式を設定でき、例えばメディアにFlog-2で記録しつつ、外部モニターではフィルムシミュレーションを使った動画を確認するといった運用が可能という。

 ボディは、EVFは576万ドットでファインダー倍率は0.84倍、3.2インチの液晶パネルは3方向のチルトに対応する。60箇所をシーリングした防滴構造の他、グリップには新ラバー「BISHAMON-TEX」を採用した。インタフェースは、デュアルSDカードスロット(UHS-II対応)、USB Type-Cポート、Micro HDMIポート、マイク端子、イヤフォン端子を備える。

グリップは「BISHAMON-TEX」を採用。USB Type-Cは外付けSSDを接続することで、ProRes収録が可能に
デュアルSDカードスロット(UHS-II)を搭載

 また、コラボレーションサービス「Frame.io」の「Camera to Cloud」に対応。動画・静止画ファイルを直接Frame.ioにアップロードできるため、撮影から編集までのワークフローを高速化できるとしている。この他、富士フイルムはコンテンツの真正性を証明する「C2PA」「CAI」に加盟。写真の来歴などを画像ファイルに付加する来歴記録機能の開発と、GFX100S IIを含めたGFX・Xシリーズへの導入を進めるという。

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