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イーロン・マスク氏がTesla向けに確保したNVIDIAのAIチップをxAIに転用したとの報道

» 2024年06月05日 12時59分 公開
[ITmedia]

 Tesla、X、xAIなどのCEOを務めるイーロン・マスク氏が、Tesla向けの予定で確保したAIチップ数千個を、XおよびxAIに転用するようNVIDIAに命じた──CNBCが6月4日(現地時間)、独自に入手したというNVIDIAのメールに基づいてそう報じた。これにより、Teslaへの5億ドル相当のチップ導入が数カ月遅れる可能性があるという。

 cnbc

 CNBCが入手した昨年12月のNVIDIAのメモには「イーロン(マスク氏)は、TeslaではなくXでのH100(NVIDIAのGPU)クラスタの展開を優先しており、当初Tesla向けに予定していた1万2000個のH100をXにリダイレクトした」と記されていたという。4月下旬のメールには、Teslaの第1四半期の業績発表後の電話会見でマスク氏が「2024年末までにTeslaでのH100の稼働数を3万5000から8万5000に増やす」と発言したことは、「予約と矛盾する」と書かれているという。

 マスク氏は1月、Teslaを「AIとロボット工学のリーダー」にするには自分の議決権(約25%)が足りないとポストした。この状況のままであれば「Tesla以外で製品を作るのが好きだ」と。

 この記事が公開された後、マスク氏はXに、Teslaのテキサス州オースティンの工場が未完成なので、TeslaにはGPUを受け入れる余裕がないとポストした。


 NVIDIAは3月、AI向けプラットフォーム「Blackwell」を発表した際、このプラットフォームを採用する企業として、OpenAIやGoogleとともにTeslaとxAIを紹介している。

 nvidia Blackwellの顧客を紹介するNVIDIAのジェンセン・ファンCEO(画像:NVIDIAのイベント動画より)

 xAIは5月、60億ドル(約9400億円)を調達し、この資金を高度なインフラ構築と研究開発に使うと発表している。

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