下請事業者に計2万4600回のデザインのやり直しを無償でさせていた──印刷事業を手掛ける大阪シーリング印刷(大阪市)は6月19日、下請代金支払遅延等防止法に違反する行為があり、公正取引委員会から勧告を受けたと発表した。
大阪シーリング印刷では、食品容器に貼るラベルやパッケージなどのデザイン作成業務を下請事業者に委託している。同社は下請事業者が作成したデザインに対して一度は問題がないと判断したものの、顧客からやり直しの依頼があったことを理由に、2022年4月〜2023年10月までの間、計2万4600回のデザインのやり直しを下請事業者36人に無償でやらせていたという。
公取委はこの行為を「請事業者の利益を不当に害していた」と判断。大阪シーリング印刷に対して、違反行為の再発防止に努めるよう求め、下請法に関する自社研修の実施要請を出すなど勧告した。
大阪シーリング印刷は「下請事業者さまにご迷惑をおかけしたことを改めておわび申し上げます」などと謝罪。下請事業者に対して、やり直し費用に相当する総額984万円の支払いも完了したと報告している。
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