米Googleが8月13日(現地時間)に開催した、自社イベント「Made by Google 2024」にて、新型スマートフォン「Pixel 9」をはじめとする複数の新製品が発表された。本稿ではハードウェアを中心に、同イベントで登場した製品をまとめる。
例年秋ごろに発表となるPixelの新モデルだが、2024年は2カ月前倒しの8月にお披露目となった。そのスタンダードモデルに位置するのが「Pixel 9」だ。
SoCは最新の「Tensor G4」を搭載。米Alphabet傘下の英Google DeepMindと共同設計しており、クラウドを使わずオンデバイスで動作する、音声や画像も扱えるマルチモーダル対応の軽量AIモデル「Gemini Nano」が動く初のプロセッサーになるという。AI機能強化のため、メモリは8→12GBに増量している。
Pixel 9 Proと同じ広角、超広角カメラになり、30分で55%までの急速充電にも対応した(Googleの45W充電器使用時)。端末の耐久性向上と7年間のOSアップデートで、より長く使えるようになっている。価格は12万8900円からだが、端末下取りとGoogleストアのクレジット付与で実質3万9800円からとアピールする。(詳細はこちら)
Pixel 6シリーズから新設された「Pro」は、カメラ性能を強化した大画面モデルとして展開されており、小型ボディなら無印、望遠などカメラ性能や大画面が欲しい人にはProと棲み分けがされてきた。
しかし、小さなボディでもProの性能が欲しいという声に応えるためか、無印モデルと同一サイズで性能をProに引き上げたモデルを投入。6.3インチの「Pixel 9 Pro」と、Pro改めPro XLに生まれ変わった6.8インチの「Pixel 9 Pro XL」の2モデル展開になった。ちょうどiPhone 15 Proと15 Pro Maxの関係と同じである。
チップは9と同じくTensor G4で、メモリは16GBに強化。Gemini Nanoだけでなく、Gemini最上位モデル「Gemini Advanced」を使った音声会話機能「Gemini Live」も半年間無料で体験できる(2TBストレージなども期間中無料)。カメラのスペック自体はPixel 8 Proと同じだが、AIを使った画像処理や動画処理を強化。処理も高速化している。フロントカメラは1200万画素→4200万画素に強化された。(詳細はこちら)
Pixel 9シリーズは折りたたみもある。2023年5月に登場した「Pixel Fold」の後継モデルが「Pixel 9 Pro Fold」として発表された。韓国Samsung Electronicsの最新作「Galaxy Fold 6」よりも薄く、畳んでも10.5mmしかない。日本国内で販売している折りたたみスマートフォンの中で最薄(中国向けなどではXiaomiが展開するMIX Fold 4などさらに薄いモデルがある)という。
開くと8インチのインナーディスプレイが出現。Pixel Foldより輝度が80%向上しているという。閉じれば、6.3インチのアウターディスプレイが出現。ディスプレイが両面あることを生かし、カメラ側のアウターディスプレイにアニメーションを表示させて、子どものベストショットを狙う「こっちを見て」などの機能がある。両画面にそれぞれの言語の翻訳を表示して対面での会話をアシストする、Google翻訳の「デュアルスクリーン通訳モード」も引き続き使える。
チップはTensor G4。メモリは16GBで、9 Proシリーズと同じAI機能が使える他、インナーディスプレイを使うことで、Geminiと会話しながら調べ物をするといったマルチタスク作業ができるという。カメラはトリプル構成で、超広角はマクロ撮影に対応。25万7500円と高額だが、対象スマートフォンの下取りとストアクレジットの付与で、実質9万9800円になるGoogleお得意のキャンペーンも展開する。(詳細はこちら)
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