iPhoneにタイヤをつけたようなクルマ」と表現されるTesla。IT・ビジネス分野のライターである山崎潤一郎が、デジタルガジェットとして、そしてときには、ファミリーカーとしての視点で、この未来からやってきたクルマを連載形式でリポートします。
Teslaが誇る大きな武器として、自宅等にいながらにして行えるOTA(Over The Air)によるソフトウェアアップデートがあります。他のメーカーにもOTAアップデートを謳うクルマがありますが、「Teslaさんが実施しているようなあらゆる機能に及ぶアップデートには対応できない」(ある国産メーカーのマーケティング担当者)と言われるほどです。
6月、Model 3に大きなソフトウェアアップデートがありました。その中から注目度の高い項目をピックアップして紹介しましょう。
アップデートはもちろん嬉しくもあるのですが、同時に今回のアップデートでは、同じModel 3であっても、インフォテインメント用のCPUの違いでユーザーインターフェイス(UI)に大きな差異が生じており、ハードウェア由来の陳腐化の進行を身をもって知るところとなりました。
例えば、最新のModel 3では、次の動画のように自車の様子を全画面表示することができます。さらに、走行中は全画面で周囲の交通状況を映し出すことができます。筆者の21年式Model 3では、現状この全画面表示ができません。CPUの処理速度が追いつかないからでしょうか。
まあ、考えてみれば当然で、iPhoneにしても現状のiOS 18においては、 iPhone 8/8 PlusやiPhone X以前の機種はサポート対象外なわけです。「SDV(Software Defined Vehicle)は、アップデートで常に最新の機能が得られ、クルマが古くならない」という言説を目にすることがありますが、それも程度問題ということです。
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