国産のナビゲーションシステムの場合、高速道路を走行するとナビ画面が高速道路専用のモードに切り替わり、進行方向に存在するサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)、ジャンクションなどを、カード形式で表示してくれます。高速道路の遠距離旅で、休憩や食事をとるための必須のアイテムと言えます。
しかし、これまでTeslaのナビにはこの表示がありませんでした。そのため、昔のドライブのように、頭上のSA・PAの表示を気にしつつ、「トイレ休憩まで後○○kmか〜」などと同乗者と話していました。不便なことこの上ありません。
やっと、本当に、やっと、SA・PAが緑色のカード型で表示されるようになりました。ただ、スクリーンの左端、ドライバーから見たら遠い位置にとても控えめに表示されます。もう少し大きく表示してくれたら見やすいのですが…。今後のアップデートで改良されることを期待します。
例えば、ウインカーを出した際のサイドビューカメラの小窓表示については、アップデートによる初回実装時は、右下固定でしたが、その後、3か所の好みの位置にドラック可能になりました。そして、今では、横車線に別の車両が存在すると該当する方向の枠が赤く点滅して注意を促すようになりました。
SA・PA表示も大きさを変えられたり、表示位置をカスタマイズできるようになることを期待しています。
筆者は、オーディオブックサービスである「Audible」が、2015年に初上陸を果たしたときからのヘビーユーザーです。
途中、聴き放題からコイン制に以降した際、コスパ的に魅力がなくなったので、一度、退会しましたが、2022年に再度、聴き放題が復活してからというもの、Teslaでの移動中はもちろん、家事、犬の散歩、就寝時など、iPhoneアプリで耳からの“読書"に余念がありません。
耳からの読書には、本のジャンルにより向き不向きがあります。小説やエッセイなど、ストーリーやドラマ性を楽しむエンタメ系の読み物は適しています。
その一方で、教養系のジャンルには向いていないと感じています。「この言説は、前出の○○○に関連するので、さかのぼってその言説を再度確認しよう」と思っても、その部分を“読み返す"ためには、もう一度、再生する必要があります。
小見出しがよほど丁寧に設定されていない限りは目的の箇所をズバリ再生することは難しいので、探す手間が増え、“読み返し"に時間がかかります。メモを取ることも難しいです。従って、筆者は小説を中心に楽しんでいます。
オーディオブック小説に欠点があるとしたら、ナレーターのキャラや声質に、その小説が内包する物語や世界感が左右されてしまうことでしょう。それを避けるためには、Kindle本のText to Speechによる再生がいいのかもしれませんが、AI音声なので無機質で味気ない“読書"になります。
まあ、最近は、Audibleにおいても、「デジタルボイス」と称してコンピュータに教養系コンテンツを朗読させるものも増加しているので、そのうち小説にもデジタルボイスが進出してくるのでしょうか。
という個人的な事情も相まって、Audibleアプリの追加は大歓迎です。ただ、ちょっと残念なのは、iPhoneとアプリと同じアカウントでログインしているにもかかわらず、現在進行形で読書中のオーディオブックの続きの箇所が同期されない事案がしばしば発生します。さすがにこれは不便なので、引き続き経過観察を行っていきたいと思います。
この原稿を執筆した後、2回のアップデートがありました。直近の9月18日のアップデートでは、オートパイロット中の自動緊急ブレーキの改善、YouTube MusicやAmazon Musicアプリの追加、ナビゲーションのサブ目的選択機能などが追加されました。
著者プロフィール
音楽制作業の傍らライターとしても活動。クラシックジャンルを中心に、多数のアルバム制作に携わる。Pure Sound Dogレコード主宰。ライターとしては、講談社、KADOKAWA、ソフトバンククリエイティブなどから多数の著書を上梓している。また、鍵盤楽器アプリ「Super Manetron」「Pocket Organ C3B3」「Alina String Ensemble」などの開発者。音楽趣味はプログレ。Twitter ID: @yamasakiTesla
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