この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「マイクロソフト、「Azure Local」発表。低スペックのサーバもAzureのエッジとして利用可能に」(2024年11月21日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Microsoftは米イリノイ州シカゴで開催中のイベント「Microsoft Ignite 2024」で、低スペックなオンプレミスのサーバでもMicrosoft Azureのエッジとして簡単に設定できる新サービス「Azure Local」を発表しました。
Azure Localにより、オンプレミスのサーバでMicrosoft Azureの高度なセキュリティや可用性などを備えつつ、コンピュート、ストレージ、ネットワーキングやアプリケーションサービスなどを利用できます。
これまでMicrosoft Azureの機能をオンプレミスなどのエッジロケーションに拡張するものとして、Azure Stack/Azure Stack HCI/Azure Stack Edgeなどが用意されていました。
Azure Localはこれらよりも低スペックなマシンで利用を開始でき、セットアップも簡単にユーザー自身で行えることが大きな特徴です。
下記はAzure Localの要件として、対応するマシンとSSDを1つ、そしてギガビットイーサネットが挙げられています。
デモでは4コア64GBメモリのHPE ProLiantを高可用構成にするために2台用意。
それぞれにAzure Local用に作成したUSBを差し込んでマシンをブートしたら、あとは数分待つだけでMicrosoft Azureへの接続が行われます。
Microsoft Auzreとの接続が終わると、USBの中にそれぞれのマシンのクレデンシャル(バウチャーと呼ばれているようです)が保存されているため、Microsoft Azureのコンソールからそれを用いて、プロビジョニングとしてOSのインストールなどを行います。
その後、Microsoft Azureから仮想サーバやKubernetesのクラスタなどを設定し、アプリケーションなどをデプロイできるようになります。
このようにAzure Localでは対象となるマシンのキーボードやディスプレイは不要で、簡単にセットアップが可能です。
Azure Localは、例えば店舗や工場などITスタッフが常駐しないような場所でAI関連を含むアプリケーションを利用するケースなどが想定されています。
Azure Localの登場によって、Azure Stack HCIはAzure Localの一部となると説明されています。ただし、Azure Localの低スペックサーバ対応とネットワークに接続せずに利用する機能についてはプレビュー版となっています。
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