この春、一番話題のカメラといえばシグマの「SIGMA BF」である。なんと表現したらいいか、まあなんというか、四角い金属の塊である。アルミ削り出しのボディには余計なものが一切ない……いや、何が「余計」かってところも問題で、本来あるはずのものもなかったりするのである。
ミラーレス一眼として成り立つ最小限のものしかない非常識な、いや別の常識をもった過剰にシンプルなカメラなのだ。
カメラとしては2400万画素のフルサイズセンサーを搭載したLマウントのカメラだ。というところだけ抑えておいて、一番ユニークなボディの話から。
アルミ削り出しなので本体は見た目より重く感じる約446g(バッテリーを含む)。表面には何も貼ってない何もくっつけてないアルミボディなので真冬に持つとひんやりする。この手に触れるところはすべて金属というフル金属ならではの質感がいい。
一見、四角い金属の塊だけど、上から見ると台形なのが分かる。上面にあるのは大きなシャッターボタンだけ。2つの黒い穴はステレオマイクだ。
グリップの出っ張りはないので手にしたとき安定しないんじゃないかと思われるけど、いざ構えてみるとそんなことはない。グリップに当たる部分の凸凹した加工が滑りづらくしているのだろう。予想以上に手に当たる感触はいい。
写真でみたときは、ごつっとしてて手に優しくないんじゃないかと、特に台形の鋭角の角が手に当たって痛いんじゃないかと心配したけど、いざ手にするとそんなことない。いい感じにやわらかくおさまる。
その秘密は、2カ所の角にあった。
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