「Nintendo Switch 2」の詳細と発売日、価格が発表された。
あの機能や価格はどういうところが特徴なのだろうか? 現状分かっているところから、その意味と価値を考えてみよう。
キーワードは「一家に複数台」だ。
Nintendo Switch 2での最大の話題は、日本国内向けの価格かもしれない。「日本国内限定」モデルとはいえ、5万円以下に抑えたのは、極めて戦略的な判断と言える。
その価格をどう評価するか、という話は後ほど述べる。一方で、任天堂が強く意識しているのが「一家に一台」ではなく「一家に複数台」であり、Nintendo Switchの成功をそのまま引き継ぐことだろう……と推察できる。
そこでもっとも重要になるのが価格ではあるのだが、他にも注目すべき点はある。
それが、Switch 2に導入される「おすそわけ通信」だ。この機能は、1本のゲームを複数のSwitchとSwitch 2で遊べるものだ。
以前から「おすそわけプレイ」という機能はあった。Nintendo DSではゲームの一部を「同じゲーム機に転送して、一緒に遊ぶ」機能であり、Switchでは2つのJoyConを使って1台のSwitchで遊ぶ機能だった。
だが、今回はちょっと違う。Switch 2からゲームプレイの画像を他のSwitchに転送し、ゲームを楽しめる。ゲームソフト側が「おすそわけ通信」に対応している必要はあるが、一緒の部屋でプレイする「ローカル通信」であれば、相手がSwitch 2でなく、Switchであっても問題ない。
似た要素はもう1つある。
4月2日の発表前である3月27日に、Nintendo SwitchとSwitch 2共通の仕組みである「バーチャルゲームカード」という機能が発表された。
これはダウンロードソフトに関する変更で、4月下旬のSwitch本体更新後は、全てのダウンロードソフトが「バーチャルゲームカード」になる。
SwitchでもSwitch 2でも、ゲームを配布する物理メディアとしては「ゲームカード」が使われている。ゲームのデータが入ったROMカードで、差し込めばどのSwitchでも使える。遊んだゲームを貸し出すのも簡単だ。
バーチャルゲームカードは、この要素を「家族限定」で実現するものといえる。最大8人の家族を登録できる「ファミリー」アカウントを使っている場合、1つのバーチャルゲームカードを「貸す」形で別のSwitchへと渡せる。貸し出したカードは2週間たつと、購入したアカウントへと自動返却される。
これらはどちらも、「すでに自宅にSwitchがある」環境で、Switch 2を導入しやすくする仕組みといっていい。
Switch 2では、Switchのソフトをそのまま遊べる。それに加え、「Switch 2を買っても家庭内のSwitchが無駄にならない」仕組みを複数用意することで、家庭内のSwitchを順番に入れ替えて行きやすくしているのだ。
実際のところ、ゲームを「買った端末以外でも楽しむ」ことは他のプラットフォームでもできるので、任天堂にしかない機能という話ではない。
しかし、このタイミングで任天堂が「家族で使えるバーチャルゲームカード」という仕組みを整備してきたことの意味は大きい。
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