──企画・開発する上でこだわった点、苦労した点などありますか?
企画・開発において最もこだわった点は、ケルヒャーの「洗浄力」と「携帯性」の両立です。単に小さくするだけでなく、ケルヒャーとして満足のいく洗浄性能を確保しつつ、片手で持ち運べるサイズ感と軽さを実現することに注力しました。
苦労した点としては、小型化に伴う部品配置の最適化や、バッテリー駆動でありながら安定した水圧を維持するための新しいポンプセットの開発が挙げられます。折りたたみ式を採用したことで、内部の配線が複雑になったことも開発に苦労した点でした。折りたたみ式に加えて屋外での使用を想定しているため、耐久性や防水性にも十分配慮する必要がありました。これらの課題をクリアし、ようやく「ハンディエア」が完成しました。
──小さくすることで制約も生じるかと思います。ハンディエアの最大圧力1.5MPaという数字は、ケルヒャー製品の中ではどのあたりの位置づけになるのでしょうか?
ケルヒャーの本格的な家庭用高圧洗浄機の最大圧力が8〜12MPaなので、それらと比較すると最も低い圧力帯に位置しますが、水道圧を比べた場合、直結式一般住宅の配水管水圧最大0.2MPaを基準とすると約7.5倍の圧力になります。
この圧力は、例えば外出先の泥汚れや車のスポット的な汚れ、スニーカーやベビーカー、キャンプグッズ、趣味の製品など、日常のちょっとした汚れを手軽に洗浄するのに最適です。一方で外壁についた長年の頑固な汚れを一掃したり、車全体を隅々まで洗浄したりといった用途には従来の高圧洗浄機が適しています。
ハンディエアは内蔵バッテリー式なので、コード式の高圧洗浄機のように長時間使えません。従来の高圧洗浄機のように、さまざまな箇所の洗浄に対応するアクセサリーもありません。その分、使用場所を選ばず、片手で気軽に持ち運べるという、これまでのケルヒャー製品にはなかった新しい洗浄が可能になりました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR