猛暑が日本を襲う今日このごろ。屋内ではもはやエアコンが不可欠だが、脱衣所やトイレなど、全ての部屋に空調があるわけでもない。エアコンの効いていない部屋に入った瞬間や、効きが悪い部屋に入った瞬間のムワッとした暑さは、多くの人にとって経験がある不快さだろう。
扇風機やサーキュレーターでエアコンの冷気を送り込むのも1つの手だが、物価高のこのごろ、できるだけ安く済ませたいのがホンネだ。記者も同様で、安くて使える送風機はないか──と探していたところ、ある商品を見つけた。Amazonのプライベートブランド「Amazonベーシック」のサーキュレーターだ。
当時はプライムデーのセール期間中で、1839円で購入できた(通常時は2257円)。脱衣所や仕事場の足元にでも置いておいたら多少は涼しくなるかな? と思って買い、1カ月ほど使い続けている。1000円台なので故障や不良も覚悟していたが、結論から言うとサーキュレーターとして問題なく使えている。
今回記者が購入したのは、同ブランドの8畳用サーキュレーター。扇風機のように足がついたものではなく、低いスタンドに直接送風機がついたものだ。色は白のみで、質感はいかにもプラっぽく、高級感はない。給電はコンセントから行う。
ハンディファンや卓上用の小型扇風機よりはがっしりしており、サイズは約15(幅)×27(高さ)×27cm(奥行き)と人の頭と同じか少し大きいくらい。重さも1.4kg程度ある。
風量は3段階から調節可能だが、遠隔で操作はできない。また首は上下方向に90度しか動かせず、自動首振り機能もない。高さの調整も不可能だ。
1カ月ほど、寝室や脱衣所、仕事場など、さまざまな場所で換気・送風用や扇風機代わりに使ってみたところ、基本的には一般的な小型サーキュレーターと同様に利用できた。肝心の風量は、とんでもなく風が強いというわけではないものの、卓上用やちょっとした送風用途には十二分だった。
ただし音は結構うるさい。寝室で使うと、寝るとき気になる程度には音がする。記者の家には偶然空きスペースがあったので特に問題はなかったが、隙間に置ける小型・薄型機というわけでもないので、置き場所のめどは事前につけておいたほうがいいだろう。
掃除もやや面倒くさい。全分解はできず、前面のカバーを取り外せるのみなので、丸洗いはできない。カバーを外すにも毎回ドライバーでねじを回す必要がある。頻繁に手入れしたい人には向かないかもしれない。
風量調節のダイヤルが「0→1→2→3」ではなく「0→3→2→1」と並んでいる点もちょっと不思議なポイントだ。記者は基本「3」で使うのでむしろありがたいが、使いにくいと感じる人もいるかもしれない。
総じて、大きさ、音、洗いやすさなど妥協する点は値段相応にあるが、風量や耐久性に問題はなく、サーキュレーター・扇風機の機能は問題ない。良くも悪くもシンプル──というのが1カ月使ってみた所感だ。
「小型かつ涼しいサーキュレーターが欲しい」「静かなものが欲しい」「高さを調整したい」といったニーズは満たせないが、通常時2200円台、セール時1800円台にそこまで充実した機能を期待する人はあまりいないだろう。記者も取りあえず使えればいいや程度だったので、値段なりに満足している。
なお、同ブランドにはリモコンで遠隔操作できる18畳用サーキュレーター(6204円)もある。記者は購入しなかったが、8畳用ではできない左右の首振りや、自動首振りも可能だ。もう少しハイグレードな製品を検討している場合は選択肢に入るかもしれない。
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