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気温43度を超えるとエアコンはどうなる? ダイキンに聞いた知らないと損!?業界最前線(1/2 ページ)

» 2025年08月16日 09時14分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 気温40℃を超える“酷暑(こくしょ)”が連日のように全国各地で観測された8月上旬。あるテレビ報道をきっかけに、にわかに「43℃」という数字がネット上で注目を集めた。JIS規格で定められたエアコン室外機の動作検証は気温43℃まで。では、気温がそれを超えたらどうなるの? というわけだ。

今回の主役、エアコンの室外機(出典:ダイキン工業)

 43℃という数字は、日本産業規格(JIS)に定められている「冷房過負荷試験条件」にある(JISB8615)。メーカーは「室外機側の吸い込み温度を43℃として1時間運転し、異常停止しないかなどの検査をする」(ダイキン)という。事実上、気温43℃までの動作を担保しているといっていい。

JISの「冷房過負荷試験条件」(出典:JISのWebサイト)

 ただし、これは規格上、最低でもこの温度まで検査しなければならないという数字だ。ダイキンの場合、現在は50℃で検査をしているという。

 「JISでは、外気温43℃に対応できることが求められていますが、弊社はより高い外気温に対応できるよう、外気温46℃対応の製品を展開していました。その後、昨今の気温上昇を鑑み、対応可能外気温を50℃に引き上げました」。

 現在はパナソニックや富士通ゼネラルなどでも「50℃対応」をうたう機種が増えており、一種の業界トレンドになりつつある。ユーザーとしても、今後はエアコン選びの1つの基準にすることになりそうだ。

画像は2024年発売の富士通ゼネラル「AS-R224R-W」の取扱説明書。外気温50℃まで対応する

 では、気温が開発時の想定を上回るとどうなるのか。

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