対話型生成AIユーザーの3割近くが「AIに依存しているかもしれない」と感じた瞬間がある――AIを活用した悩み相談アプリ「アウェアファイ」を手掛けるAwarefy(東京都新宿区)が、そんな調査結果を発表した。全体の27.5%が「依存しているかもしれない」と回答。AIへの依存を感じる瞬間を聞いたところ「検索エンジンや本より先にAIを使ってしまう」「AIに肯定的な答えを求めている」などの回答があった。
依存を感じた瞬間については「自分で考えることを怠り、安易にAIで頼ってしまう」「不安を感じたときにまずAIに話してしまう」「人には言えない悩みをAIに相談している」といった答えも得られた。
さらに「対話型生成AI」「母」「配偶者」「親友」のそれぞれに対し、悩みをどの程度気軽に相談できるか聞いたところ「非常に気軽に相談できる」が最多だったのは「対話型生成AI」(41.4%)だった。2番目は「配偶者」(12.1%)、3番目は「母」「親友」(8.4%、同率)だった。
また、28.6%は「生成AIを使い始めてから、心の健康や状態に変化があった」と回答。多くは「人に言いにくい悩みを話せて心が楽になった」「仕事などの効率が上がり、精神的に余裕ができた」といったポジティブな変化だったという。一方で「自分で考える力が衰えるのでは」といった依存への不安や、「AIとの会話が増えて人間との会話が減った」といった懸念も見られた。
対話型生成AIと話すことが多いテーマについては、「特定のテーマについて情報を集めてもらう」が76.0%と最多に。「勉強や仕事などで分からないことを教えてもらう」(59.2%)、「趣味についての話」(31.1%)、「仕事に関する相談」(30.9%)、「人に今さら聞きづらいことを聞く」(26.9%)と続いた。
「雑談・たわいもない話」(24.5%)、「人生に関する相談」(14.7%)といった、個人的なやりとりも一定数みられた。対話型生成AIを「毎日利用する」とした人は21.1%に上っており、週1回以上の利用者は81.2%に達した。
Awarefyは「調査結果は、対話型生成AIが生活者の精神的なよりどころとなりつつある可能性を示唆している」とした上で、「リスクマネジメントと健全な利用促進を同時に行う必要がある」とコメントしている。
調査は8月13日にインターネット上で実施。18歳以上の国内在住者で生成AI利用経験がある957人から回答を得て、品質基準に満たない回答150件(16.6%)を除外した807件を分析対象とした。平均年齢は41.1歳で、男女比はほぼ半々だった。利用している対話型生成AIは、「ChatGPT」が80.8%と多数を占め、「Gemini」(8.9%)「Copilot」(3.3%)が続いた。
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