「ガンホーのために森下社長は退任すべき」──同社の株式を約8.5%保有するストラテジックキャピタル(東京都渋谷区、以下SC)は8月27日、ガンホーの臨時株主総会に関する特設サイトを公開した。
SCなどは7月23日、投資先であるガンホーに対して、臨時株主総会の招集請求を実施。「取締役の解任要件を特別決議(2/3以上の賛成)から普通決議(過半数の賛成)への変更」と「ガンホー・森下一喜CEOの取締役の解任」の2点を提案している。臨時株主総会は9月24日に開催する予定だ。
これを見据え、SCは「ガンホー『一発屋』からの再起に向けて」と題した特設サイトを公開した。サイト内では大きく、「市場の評価は『一発屋』」や「森下社長の経営に対するディスカウント評価」「森下社長の経営は『無責任』」「森下社長の経営は『不誠実』」「ガンホーの歪な開発体制」「ガンホーのために森下社長は退任すべき」「不誠実な情報開示と保身」の7項目を紹介している。
例えば「市場の評価は『一発屋』」の項目では、ガンホーの時価総額に言及。ガンホーの時価総額は6月末時点で1496億円で、そのうちネットキャッシュ(=現時点で保有している現金)の割合は91%(1366億円)。これは、全ゲーム企業の中で最も高いという。このことからガンホーに対して「上場する全ゲーム企業の中で最も次のヒット作を期待されていない『一発屋』というのが投資家の評価」などと評している。
他にも森下社長の報酬は、任天堂やスクウェア・エニックス、カプコンなどゲーム大手の経営者にもに匹敵する水準だと指摘。その上で「ガンホーの株価と業績を見る限り、森下社長はガンホーを道連れにして重い責任につぶれているだけ。責任を果たさず自らの報酬だけを引き上げていく行為は無責任と評価するほかない」と考えを示している。
SCでは1月、ガンホーに対し、業績が落ち続けているにもかかわらず、森下一喜CEOの報酬が上がっている点などを問題視した提案書を提出した他、その際も特設サイトを公開していた。それについてガンホーは2月、反論声明を発表。また、9月に実施する臨時株主総会での森下CEOの解任議案についても、反対声明を公開している。
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