コロナ禍で生じた“巣ごもり需要”の中、自転車乗りたちの間で注目を浴びた「Zwift」。自転車とローラー台、専用アプリでバーチャルサイクリングを楽しめる同サービスは、当時こそ閉塞感を感じるサイクリストの間で話題になったが、今はすっかり聞かなくなった。
しかし今、「子ども版Zwift」として注目を浴びている製品がある。セガ子会社のセガ フェイブが11月6日に発売するおもちゃ「運動・知育・遊びもいっぱい! GoGo!アンパンマンサイクリング」だ。自転車型おもちゃをテレビにつないで遊ぶもので、日本玩具協会が決める「日本おもちゃ大賞2025」でエデュケーション部門 共有玩具部門 優秀賞も受賞した。SNSでも「Zwiftをほうふつとさせる」と話題だ。
ただ、アンパンマンサイクリングにはちょっと気になる点もある。令和にもかかわらず、テレビとおもちゃの接続にRCA端子(昔のテレビで普及していた三色のアナログ端子) を採用している点だ。
昨今、主流のディスプレイ端子は基本的にHDMIで、RCA端子に対応しているテレビはあまりないはず。どうしてRCA端子を採用したのか、8月28〜29日に東京ビッグサイトで開催中のおもちゃ展示会「東京おもちゃショー2025」ビジネスデーの現地で、セガフェイブの担当者に疑問をぶつけてみた。
アンパンマンサイクリングは、自転車型のおもちゃとテレビに接続するユニットからなる室内用おもちゃ。自転車のペダルを漕ぐ動作を通してアンパンマンと一緒にパトロールするミニゲームなど、12種類の遊びが可能だ。
おもちゃ本体とユニットは無線接続し、ユニットをRCA端子でテレビにつなぐ仕組み。おもちゃ本体は乾電池式、ユニットは乾電池かUSB-Type Cでの充電で動作する。テレビにつながずおもちゃ本体だけで遊べる「サウンドモード」も搭載。サウンドモードではゲームを遊べないが、ペダルを漕ぐと効果音や音楽が流れる。
夏の暑さが厳しくなったり、親が家に帰る時間が遅くなったりする中、「子どもが屋内でも静かかつ身体を使って遊べる」おもちゃに需要があると見込んで開発したという。制作に当たっては、フィットネス事業者のティップネスからアドバイスも得た。価格は2万4200円。
アンパンマンサイクリングがRCA端子を採用したのは、コスト削減のためとセガフェイブの広報担当者。変換端子が容易に手に入ることも踏まえ、安価なRCA端子を採用してコストを下げる判断をしたという。対応する端子のないテレビを使う場合は、変換端子を別途調達してもらう前提のようだ。
ちなみに、おもちゃショーでは実機の展示も。子どもによるデモプレイなどを見た大人たちが「うちの子はずっとやってそう」と漏らす一幕も見られた。Zwiftは一過性のブームで終わったが、アンパンマンサイクリングはヒット商品になるだろうか。
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