自分やペットの写真をChatGPTの画像生成機能で“ドット絵化”し、オリジナルの写真に添えて投稿する──そんな写真加工の方法がInstagramやTikTokで流行している。若者がかわいさやおしゃれさを感じて投稿しているとみられ、中には数万〜100万規模でいいねを集めたり、再生されたりするものも。「ポケモンのドット絵風加工」など、3月にはやった“ジブリフィケーション”をほうふつとさせる投稿も少なくない。
記者が各SNSを確認した限りでは、ドット絵化が日本で流行し始めたのは6月末〜7月初旬から。Google検索数などを基に流行のワードを分析する「Googleトレンド」における「人気度の動向」の推移ともおおむね一致する。特定の作風には寄せずドット絵に加工するものから、ポケモンなど特定の画風に似せるものまで、種類はさまざま。ファッションや美容系インフルエンサー、アイドルによる投稿も多く、加工用のプロンプトを共有するハウツー動画も多数ある。
流行の具体的な発信源は不明で、日中韓を中心にさまざまな国のインフルエンサーが同様の投稿を行っている。ただ、日本のSNSユーザー間では「中国・韓国ではやりのピクセル加工」として広がっており、少なくとも日本における流行はこの2カ国がきっかけになった可能性が高い。
一方で投稿の中には、自分のドット絵と、ポケモンなど既存のゲームキャラのドット絵と並べているものも。ポケモンなどの画像は外部サイトのものを使っているとみられるが、中にはChatGPTで生成したとうたう投稿もあった。
引用などの例外を除き、他者の著作物を無断で利用する行為は、著作権侵害に当たる可能性がある。また日本では、文化庁が生成AIと著作権の関係をとりまとめ「AIにより生成されたコンテンツに、既存の著作物との類似性及び、依拠性が認められれば著作権侵害となり得る」との見解を示している。
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