一番、分かりやすいのが絞り値の変化だ。
よく背景をぼかしたいときは絞りを開けろというけど、どういうことか。分かりやすい例で見てみたい。
テーブルの上にちょっと小物を並べてみた。カメラの設定は「絞り優先AE」(左上にAとあるのがそう。Apertureの略だ。キヤノンだとAv)。
まずF2.8である。
ダルマの左の目にピントが合っててその奥が大きくぼけている。
ここでダイヤルを回してF5.6にする。2段絞るという。F2.8の次がF4.0でその次がF5.6。
なぜそんなことになるかというと、「√2」を掛けてるから。本来なら「1/√2」を掛けるとこなのだけど、分数で現すとややこしいので、慣習的に分母だけを書いてる。ちなみにニコンのレンズは「F2.8」ではなく「f/2.8」と書く。1/2.8だよということを言ってるわけですな。
なぜ「1/√2」かというと、円の面積を1/2にするからで……算数の話になってめんどくさいのでまあ細かいことは気にしない。
とりあえずF5.6にする。
すると、ダルマの右目の方にもピントがあってきて、後ろに置いてある赤ベコと招き猫のボケ具合が小さくなった。
絞り値をコントロールするってことは、ピントの合う範囲を決める事なのだ。
その代わり、絞りをF5.6にするってことはその分センサーに当たる光の量が減るので、それを補うべくISO感度が上がった。
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