米OpenAIは9月15日(現地時間)、「ChatGPT」の消費者ユーザーによる利用実態をまとめた調査結果を公開した。ハーバード大学と共同で、150万件以上の会話データを分析したもので、ChatGPTを誰がどのような目的で使っているのか、利用の仕方がどのように変化してきたのかを明らかにした。
ChatGPTの消費者向けプラン(無料、Plus、Pro)の週間アクティブユーザー数(WAU)は、2022年11月の提供開始から2025年9月にかけて以下のグラフのように増加した。提供開始から1年で1億人以上になり、2025年7月には7億人を超えた。これは、世界の成人人口の約10%に相当する。
分析によると、ユーザーの属性では男女差が縮まり、2025年7月時点では“女性的な名前”を持つユーザーの割合が52%に達した。また、低所得国や中所得国(1人当たりGDPが1万ドルから4万ドルの国々)での普及が特に伸びており、AI利用が特定の国や層に限定されない広がりを見せている。これは所得や地域による格差が縮小していることを示している。
調査では、利用目的を大きく「質問する(Asking)」「実行する(Doing)」「表現する(Expressing)」の3つに分類した。全体の約半数は情報収集や相談といった「Asking」に該当し、文章作成や計画立案、プログラミングなどの「Doing」が約4割、創作や遊びなどの「Expressing」が約1割を占める。文章の下書きや日常的な相談が中心で、自己表現やコード生成といった用途は比較的少数派だった。自己表現は全メッセージの2.3%、コード生成は4.2%だった。
また、仕事関連の利用が約3割、私生活での利用が約7割を占めることが分かった。特に意思決定の補助や知識集約型の業務で、ChatGPTが生産性を高める役割を果たしているという。新機能の追加やモデル改良に伴い、利用の幅や深さは今後も広がると見込む。
OpenAIは今回の分析を通じて、ChatGPTが情報取得や相談から仕事や創造的活動に至るまで幅広い価値を提供していることを強調した。調査はAIの普及が世界的に進む中で、格差の解消や多様なユーザー層への浸透が進んでいる現状を示すものとなったとしている。
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ChatGPT利用と孤独感の関係性──OpenAIとMITが共同研究結果を発表Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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