弊社の展開見込みが不十分だった──ゲームブランドの「Key」などを手掛けるビジュアルアーツは10月20日、小説作品のコンテスト「キネティックノベル大賞小説部門」について声明を発表した。同コンテストは「受賞作品は書籍化を検討」などの触れ込みで開催。受賞作品もすでに決まっていたが、同社の都合により、一部受賞作品ではそれを取りやめると決めた。
このコンテストは、ヒナプロジェクトの小説投稿サイト「小説家になろう」とビジュアルアーツが共同開催しているもの。2020年から開催しており、25年1月には10回目の結果発表を行っていた。しかし、ビジュアルアーツは今回、一部受賞作品の翻案権(著作権の一つで、元の特徴を残した別の著作物を創作する権利のこと)を25年9月30日をもって解約すると発表した。
解約対象となった作品は全21作。コンテストの受賞時期はバラバラで、一番古いもので21年10月に受賞結果を発表した第2回の作品が対象になっている。
ビジュアルアーツはこの件について「解約は、著者様側の事情によるものではなく、弊社における展開見込みの不十分さに起因するもの」と説明。受賞後に予定していた書籍化などの展開が長期間進行できていなかったという。「これ以上著者様の活動を制約することは望ましくないと判断し、今回当該権利の返還という結論に至った」(同社)
このビジュアルアーツの発表に対して、Xでは「作家を完全になめている」「説明不足過ぎて(何があったか)分からない」など、ビジュアルアーツのスタンスに対するさまざまな意見が飛び交っている。また、解約対象となった作品の著者と思われるXユーザーからは、当初ビジュアルアーツ側が解約を告知する予定がなかったとする投稿も確認できる。
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