米Google傘下のYouTubeは10月21日(現地時間)、クリエイターの顔を無断で使ってAIで生成した動画を特定し、削除を要求できる新ツール「Likeness Detection」(日本では「類似性検出」)を発表した。
昨年9月に予告したもので、今後数カ月中にYouTubeパートナープログラム(YPP)のすべてのクリエイターへ展開される予定だ。
YouTubeは、人間の創造性を責任を持って強化するAI技術を構築するという目標の一環として、このツールを開発したという。
利用するには、YouTube Studioの「コンテンツ検出」タブから[類似性]→[今すぐ開始]を選択する。YouTubeが生体認証技術を使って申請者との類似性を検索することに同意する必要がある。また、申請者は写真付きIDと短い自撮り動画を用いた本人確認を行う必要もある。
ツールにアクセスすると、YouTube上で公開されている自分の顔が使われている可能性のある動画を確認でき、これらの動画がシステムによって「より高い優先度」と識別されたかどうかも判別できる。
一致が検出された場合、クリエイターは、YouTubeのプライバシーガイドラインに従って削除をリクエストするか、著作権リクエストを行うかを選択できる。
プライバシーポリシーに基づく削除の対象となる例としては、AIを使用してクリエイターが政治候補者を支持しているように見せかける動画や、商品のインフォマーシャルにAIでクリエイターの顔を追加した動画などが挙げられる。
このツールの悪用や虚偽の申し立てはYouTubeチャンネルの終了につながる可能性があるため、クリエイターは行動を起こす前に著作権ポリシーとプライバシーポリシーの違いを理解しておくことが重要だとYouTubeは警告している。
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