ナウル共和国政府観光局(公式)のXアカウントは12月18日、複数の爆破・殺害予告があったとして、警察をはじめ関係機関に相談、報告したと公表した。また名誉毀損や誹謗中傷なども増えたことから、今後は開示請求や裁判に踏み切ることも明らかにしている。
一つめの脅迫文は、アカウントの削除や謝罪文の掲載、「モネロアドレスに810コインを送金する」(原文ママ)などを要求。「爆破予告は嫌だろ?」「銚子電鉄が運休しても責任取れるのかいな?」などと脅迫した。
二つめはより直接的な表現で、19日に中野区役所や中野警察署、複数の駐日大使館、そして銚子電鉄の笠上黒生駅を爆破し、「〇〇(公式Xアカウントによる伏せ字)をナイフで滅多刺しにして殺す」などと書かれている。
公式Xアカウントの担当者は、ナウル共和国政府や銚子電鉄と協議し、警察へ相談。また一連の犯行予告がナウル共和国本土へ危害を加えることも示唆していたため、ナウル共和国大統領府や在フィジー日本国大使館、外務省アジア大洋州局大洋州課などにも報告したという。
「このような予告をおこなった人が誰かは現時点ではわかりませんが、実行をやめていただきますよう切に願います」。
一方で、アカウントの規模拡大に伴い、名誉毀損や誹謗中傷、個人情報拡散なども増えたとして、今後は開示請求などの対応を行うことも明らかに。「これまで静観しておりましたが、本国政府とも相談し、人身の安全とナウル共和国政府観光局日本事務所の存続のために開示請求と裁判に踏み切ることとなりました」。現在は訴訟費用の支援を募っている。
ナウル共和国は太平洋に浮かぶ島国。政府観光局日本事務所のXアカウントは20年に始め、親しみやすいナウル共和国の宣伝などで人気を集めた。現在は58万人を超えるフォロワーがいる(25年12月時点)。
一方で、2024年に生成AIを使用した風景画像の投稿を巡り炎上。今年8月には千葉県の銚子電気鉄道、笠上黒生(かさがみくろはえ)駅のネーミングライツを取得し、愛称を「ナウル共和国」にしたことも話題になった。
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