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今年は観測史上“最も暑い夏”になるかも──JAMSTECの「地球シミュレータ」、エルニーニョ現象の発生を予測

» 2026年01月26日 18時36分 公開
[ITmedia]

 海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、スパコン「地球シミュレータ」を使った最新の予測結果(1月1日時点)として、今年の夏にエルニーニョ現象が発生する可能性があると公表した。23日公開の研究者ブログでは、予測通りエルニーニョ現象が発生すれば、26年は「観測史上最も暑い年」になるかもしれないとしている。

(出典:JAMSTEC BASE

 現在の熱帯太平洋はラニーニャ現象に近い状態だが、JAMSTECの予測システムは、早春には平年並みの状態に戻り、夏にエルニーニョ現象が発生すると予測した。熱帯太平洋全体の水温が高くなる見通しで、これは2023年に発生したエルニーニョ現象とよく似た構造だという。さらに27年もエルニーニョ現象が持続する可能性が高いとしている。

 エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけての海面水温が平年より高くなり、その状態が1年ほど続く現象。広大な熱帯太平洋に蓄えられた熱を大気に放出するため、世界各地に異常気象を引き起こす。逆に、同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続くとラニーニャ現象と呼ばれる。

 23年のエルニーニョ発生時は、日本だけでなく全世界で猛暑になり、世界平均気温が観測史上最高を更新。その影響で24年も再び記録を更新した。25年は、24年12月に発生したラニーニャ現象のおかげもあり、記録更新には至らなかった。

NASAが発表した2023年7月の世界の気温偏差。世界中が真っ赤になっている©NASAゴダード宇宙研究所

 なお、気象庁大気海洋部が1月9日に公表した「エルニーニョ監視速報」では「今後、ラニーニャ現象に近い状態は冬の終わりにかけて急速に解消し、ラニーニャ現象の発生には至らない見込み」、また今年5月までの確率予測として「春の終わりにはエルニーニョ現象が発生する可能性もある(40%)が、平常の状態が続く可能性の方がより高い(60%)」としている。

エルニーニョ監視指数の確率予測(予測期間:2025年11月〜2026年5月)(出典:気象庁のWebサイト

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